君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
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神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

代表質問その2 家事支援外国人受入事業、消費者行政など |君嶋ちか子|神奈川県会議員

2021年12月5日

●代表質問、大きな項目3番目は、「家事支援外国人受入事業」です。

3月5日付東京新聞は「家事支援従事者として来日したフィリピン人女性206人が、雇用主ニチイ学館から契約更新されず、98人は帰国、48人の所在が確認できない」と報じています。

この事業は、国家戦略特区事業として神奈川県が提案し、国と神奈川県が率先して進めてきました。神奈川県が事務局となり国の5機関による第三者管理協議会が適正な管理を図るとしています。

この間、県に実態を聞いても「わからない」「公表できない」という態度が続きましたが、総務省への問い合わせや国会質問を通じて、2020年1月から指導をしてきたにも拘らず是正されず、3月の報道された事態に至ったことがわかりました。

国と県が進める事業で、行方不明者含む雇止めを206名も出したことの責任と何故改善が図れなかったのかを問いました。

答弁 ニチイ学館は需要以上に外国人材を受け入れたために不適切な事態を招いたが、県は責任を果たしてきた。

県は責任が無いと強弁し、何故改善が図れなかったのかには全く答えていません。

再質問では、48人の状況がどのように改善されているのかを問いました

再答弁 48名というのは神奈川県だけではない。48名はその後帰国や新たな特定機関に雇用されている。

●次に 家事支援外国人受入事業の廃止を求めました。

この事業は「女性の活躍推進」を目的として掲げています。「個別家庭の家事支援は、パワハラ・セクハラなどを伴い易く、外国人女性はそのリスクがさらに大きくなる」「利用は一部の高収入の女性に限られる」として、当初から私達県議団は反対してきたところです。

報道された時期、契約更新対象者は489人に上り、うち206人が雇止め含む退職に至っています。

保護が不備な状態で、需要以上の労働者を呼び込み、是正指導も不十分、かつ多くの働く女性の支援にはなっていない当事業の検証をどのように行っているのかを問い、問題の多い当事業はやめるべきと求めました。

答弁 検証するかどうかは、今後協議会と検討していく。利用者は増え、利用者の満足度は高いことからこの事業は続ける。

再質問は、県の女性就業者数216万2000人に対し、9月の利用世帯687世帯と就業者数の0.03%に過ぎず、犠牲を払いながら行う事業ではないと指摘し、見解を問いました。

再答弁 利用者数は増え、女性活躍支援の役割を一定担っている。事業は続ける。

●次に神奈川中央消費生活センターの体制強化を求めました。神奈川県の2020年度の消費生活相談員一人当たりの相談は、434.8件と全国6位ですが、住民10万人当たりの消費生活相談員数は1.6人と全国最下位です。

消費生活相談は、専門性を求められトラブル解決から商品改善まで幅広い役割を担っていますが、神奈川県の体制は十分ではありません。また20名定員のところ7月以来4名の欠員が続いています。

来年4月からは成年年齢引き下げにより、18歳以上は「未成年者取消権」が適用されず、若者の消費者被害の多発が懸念されています。

的確な相談を進めるためにも欠員解消は必須です。相談員の正規化、処遇の改善を求めました。

答弁 正規雇用とすることは考えていないが、引き続き処遇改善には努める。

欠員補充について全く語りません!

●次に、「交付義務書面の電子化」の廃止について。

6月9日成立の改正特定商取引法は、重要事項記載書面と契約書面を交付せず電子化で可能としました。現在書面交付が義務付けられているのは、消費者被害が生じやすい訪問販売や通信販売において被害防止のためであり、特定商取引法の根幹です。

国会審議における参考人からも弁護士会・消費者団体などからも大きく反対の声があっています。

電子化を可能とした項目の削除を行い、書面での契約書作成を堅持するよう求めました。

答弁 国は消費者からの電子化承諾の要件を検討している。国の検討を注視する。

●家事支援事業については、質問について答えていないところも多く、これまで説明の無かった数字をいきなり出してくるなど、その根拠が妥当か否かも確認できません。事業の問題点とともに県の不誠実な対応も際立っています。

時間の制約から再質問もこの件については2件が限度でしたから、引続く課題としていくしかありません!

今回も予想通り長くなってしまいました。よって、残る「安全な鉄道交通」と「基地問題」は、また明日ですね。次回も是非ご覧ください! (2021.12.1)

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