君嶋ちか子

きみしま 千佳子
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神奈川県議会議員
活動日誌

IOCってナニ? 開催国のリスクもあぶりだされ |君嶋ちか子|神奈川県会議員

2021年8月11日

● オリンピックは終わったけれど、どうしても書いておきたいことがあります。

緊急事態宣言下の強行が大問題ですが、コロナを抜きにしても、オリンピック・IOC自体の問題もくっきりと浮かび上がりました。

● 私は炎天下を歩く度、この時期に選手に競技を強いる「IOC ってナニ?」と、この非人間的なやり方に怒りを覚えます。これだけでも信用できません。

アーチェリーの選手が熱中症で倒れ、テニスのジョコビッチが暑さに強いストレスを表明し、時間変更を申し出ました。男子競歩では59人中10人が途中棄権。女子マラソンでも、参加選手の17%に及ぶ15人が途中棄権。男子マラソンの服部選手は、深部体温が40度に達し重い熱中症に陥りました。最悪の場面だってあり得たのです。

招致時の立候補ファイルに「温暖で、パフォーマンスを発揮できる理想的な気候」とした東京都の罪深さもさることながら、この時期を強制しているのが IOC 。

アメリカのテレビメディアの要請により、アメリカのフットボールリーグやアイスホッケーの開催が無い時期を選んだ結果というのは、もはや多くの人が知るところです。選手の命や競技環境より放映権料が大事な IOC です。日中の暑い時間帯に試合を組むのも、テレビ放映が重ならないための配慮から。

● この IOC の実態はといえば、非政府のスポーツ組織です。総会で投票権を持つ委員は、102人。その1割を各国の王室関係者が占めています。その他実業家や政界経験者、元スター選手などです。バッハ会長の役員報酬は、約2900万円。

2013年から2016年で、放送権料は総額約4573億円、最高位スポンサー制度による収入は約1103億円。最高位スポンサー制度とは、協賛社を原則一業種一社に絞り単価を引き上げる仕組み。その額は100億円規模と言われます。

● IOC と開催国・開催都市の関係も隷属的。

例えば、契約の条文によれば、開催中止の権限は、東京都や日本政府ではなく 、IOC のみが持つことになっています。中止となった場合に生じる金銭的な賠償責任も開催国側に圧倒的に不利。(ここで問題としたいのは、コロナ禍の下での開催中止が、だから無理だったという話ではなく、そもそも絶対的な不平等の構図がガッチリ出来上がっているという事)

バッハ会長やコーツ副会長の日本の国民の命を軽んじる差別的な発言も、この隷属的な関係と無関係ではありません。

● IOC が大会中止に賠償責任を日本側に求めた場合、スポーツ仲裁裁判所に託されることが考えられました。コロナという世界の脅威による中止というのは十分に道理がありますから、主権国家としての意思を明確に持てば、乗り越えることは不可能ではなかったと思います。

日本の政権はその高邁な精神は全く持ち合わせていませんでしたから、歴史的な裁定に出会うことはありませんでしたが。

ともあれ、今回 IOC と開催国の不平等な関係、開催国が負う大きなリスクもあぶりだされました。

● 開催国の自然破壊、無理な都市再開発、大きな財政的負担、そして大会後の経済的破綻、さらに IOC との隷属的な関係、ここまで悪条件が揃っても、オリンピックを招致したいのはなぜか?

「アンダーコントロール」という当時の安倍首相の大ウソ、そして招致が決まった時の飛び上がって喜んだ人たちの顔が浮かびます。(まだこれほど問題が顕在化していない当時でさえ、異常な喜び方に違和感を覚えたものでした)またコロナによる緊急事態宣言の下でも強引に開催した首相の焦点の定まらない眼差しは、政治的利用を狙う故でしょうか。

これらの負の側面は、スポーツが持つ力や感動、スポーツを愛する心とは、もはや別物に思えます。世界の一大イベントは見直されるべき時期に。(2021.8.9)

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