●感染急増の中で、神奈川県民主医療機関連合会(民医連)が、17日神奈川県に要請。県議団も同席しました。
医療機関からも、行政からも緊迫感が伝わってきます。
報道でも、この場でも伝えられましたが、既に神奈川県の指標は全てレベル4。医療崩壊が進行しています。重症者用病床は199床のところ、15日には200人が入院という状況。
この状況で、日々命を救うために闘う医療機関も、当局も「互いに力を合わせたい」との言葉が何度も交わされました。
●民医連からの要請事項は、(1)「原則入院」を堅持すること、(2)病床確保と宿泊療養施設の確保に全力を挙げること、(3)地域療養の神奈川モデルを実効性あるものにすること、です。
民医連から、要請とともに実態が伝えられました。
*発熱外来は混雑を極め、電話も鳴りっぱなし。
*ワクチン接種も加わり、職員の疲弊は極まっている。
*職種を問わず総出で対応している。
*疑似症受け入れなどの協力病院も、明らかな陽性者受け入れに切り替えている。
*全体として不急の診察・入院・手術などを延期している。医療崩壊は、コロナ対応だけではない。
●これらを受け、県の担当者からは、次の様な言葉が。
*医療現場のご尽力に本当に感謝している。私たちも全く同じ思いでいる。
*災害時の医療と同様の状態。
要望事項に対しては次のように回答。
1)入院を原則とするという点では全く同じ思いでいる。重症者用病床は利用率9割を超え、全体としても8割を超えている。必要な人が入院できるよう最大限確保していきたい。
2)病床と宿泊療養施設の拡充に、全力をあげている。
3)医師会などと提携した地域医療の仕組みづくりは、当初より県域で増えている。政令三市について、相模原はまもなく始まる。横浜・川崎もこれから始めるとしている。財政的支援も強めたい。
●回答に付随して、次のような情報も。
*病床とともに、救急搬送も綱渡り状態が続いている。
*緊急酸素供給センターの利用者は、病床が空いていない為、待機状態が続いている。
*医師会やDマット(DMAT)の協力も得ながら乗り切っている。看護学校の校長なども現場の仕事に当たっている。
*県庁職員も保健福祉センターに応援に行き、疫学調査の手伝いをしている。
*首都圏では看護師の確保が困難になっている。
*抗体カクテル療法については、外来で投与してほしいとの声もあるが、神奈川県としては、副作用もあるので、現在のところ外来では困難と考えている。
*外来では、ステロイドによる治療も行われている。
*(民医連から、発熱外来への補助金を復活させてほしいとの要望があり)国にも確認している。
*医師の往診の診療報酬を上げている。
●まさに今が正念場です。政府は「人の動きを抑える」などの協力を呼びかけるだけではなく、医療機関や自治体の奮闘を支えてほしいと切に思います。科学的データを用い、財政的支援とセットで実効性ある施策を! (2021.8.17))