●2021年の第一回定例会に際しての知事提案説明がありました。
1月7日の緊急事態宣言の発出、さらにその延長も余儀なくされています。
「神奈川モデル」が感染者急増の中で、十分には機能しなくなっていることに対し、回復患者受け入れ病院の拡大、「神奈川緊急酸素投与センター」設置などが取り組まれています。
*いずれも大切ですが、やはり感染対策の基本、感染抑制のためのPCR検査の拡充、医療機関支援を、もっと強化しなければと思いながら聞きました。
●感染症法改正に伴い入院勧告や措置に関する総合調整権が知事の権限として明記されました。知事はこの点に触れ、政令市含む県内全域の高齢者や障がい者の入所施設従事者に対する検査実施を明言しました。
*感染者が確認されていなくても行う一斉定期検査(今まで社会的検査と言って来ました)を積極的に行うことを共産党県議団は度々求めてきましたから、この点は、遅きに失したとはいえ歓迎です。この実施は感染抑制に繋がります。
●県税収入の見通しは厳しいとして、新年度県税収入は、前年度当初予算額を1290億円下回る1兆2437億円を見込んでいます。減収と新型コロナウイルス感染症対応などの追加需要で県財政は厳しいとして、事業見直しを強調しました。県主催イベントや国外派遣の中止・延期等です。
*ここには知事の(趣味のような?)未病関連事業も含まれていて、この点では妥当だなと思います。減収を補うために、減収補填債の発行、財政調整基金の取り崩しなどを行います。
●「21年度当初予算案の主な施策」の内からさらに主なものだけ取り上げます。
最初に「新型コロナウイルス感染症対策」2300床の病床確保に必要となる空床確保料と宿泊療養施設1900室の確保を行うとしました。
「福祉サービス提供体制の維持」については、介護施設等における人員不足や代替サービスの提供等に対して補助するとしています。
オリンピックについても感染症対策に万全を期し、成功に向け取り組んで行くとしています。
「地域医療体制の整備」については、医師の時間外労働規制に対応するため、勤務医の労働時間短縮に向けた体制整備に対して補助するとしています。
「安全で安心して暮らせる神奈川の実現」では。昨年策定の水防災戦略の取り組みを強力に進めるとしています。
また、交通安全の確保のために、道路標識の補修などの推進が挙げられました。
*私もたくさんの要望を受けていますから、頼もしく聞きました。このような日常に関わることに確実に対応してほしいものです。
「子ども・子育てへの支援」では、大和綾瀬地域児童相談所が4月に開所されます。児童相談所の規模適正化と、迅速で的確な対応を図るためとしています。
「新まなびや計画」では、県立学校の耐震・老朽化対策の推進とともに、「特別支援学校の整備等を計画的に進めるため、前年度上回る額を確保」と。
*思わずうれしくなりました。度々取り上げてきた課題ですから。そのスピードが問題ですが。
*中学校夜間学級の開設も嬉しいことです。相模原市の設置ですが、その設置に当たり神奈川総合産業高校の改修工事を行います。
一般会計の予算総額は2兆484億円、前年度当初予算比で107,6%と、過去最大となります。特別会計と企業会計を全会計予算規模は4兆2452億円、これも過去最大となります。
●2月補正予算も続きます。
補正予算その2では、国の補正予算第3号を受けて、ワクチン接種の体制整備を目指します。
不妊治療支援の拡充が予定されています。
2020オリンピック事前キャンプ地などにおける感染症対策も組まれています。
これら総額487億円余り。国庫支出金や県債を財源としています。
補正予算その3では、緊急事態宣言減の延長に伴い時短要請も延長となり、協力金第6弾も組まれました。
*これについては、次回ブログで産業労働委員会の報告として行います。この本会議の後、補正予算審議のために委員会が急きょ開かれました。
同時に高齢者施設と障がい者施設の従事者等への定期検査の予算も盛り込まれました。
*ようやくここまで来ました! (2021.2.10)