●第三定例会後半の常任委員会が始まりました。
珍しく今回は、議決を要する「議案」は補正予算を除いてありません。
常任委員会の議論は、本会議から付託された議案と報告事項、及び文教委員会所管事項全般が対象となります。

●私が質問でとりあげた第一は、報告事項となっている県立ふれあいの村 (足柄、豊川) の指定管理者の選定基準についてです。
今回は施設そのものではなく、指定管理者の選定基準に着目した質問を行いました。
指定管理者制度は、公の施設を民間に委ね、経費削減を図る制度です。この指定管理者制度の下で、労働条件の悪化や、施設のあり方からの逸脱等の問題が引き起こされています。
●私は、指定管理者制度は地方自治の形骸化に繋がる大きな要素だと思い、様々な場面でこの制度に反対をし「直営」に戻すことを訴えつつ、少しでもその弊害を取り除くことを求めてきました。
このような度々の働きかけの効果が、わずかですがありました!
今回、選定基準の配点は、「サービスの向上」50点、「管理経費の節減等」25点、「団体の業務遂行能力」25点と示されました。
前回選定時は、「管理経費の節減等」が30点、「団体の業務遂行能力」が20点でしたから、後者の比重が大きくなったことになります。
「団体の業務遂行能力」の中には、「労働関係法規などの法令遵守」「労働条件審査などの施設職員に係る労働条件の確認の有無」等の内容が盛り込まれています。
労働条件への着目は大切な事柄です。
●質問通じて、その変化の背景と、この変化が教育委員会の基準にとどまらず、県全体の基準になっているのかを確認しました。選定基準は、県全体として決められるものと、各部局の判断によるものがあります。
背景については、管理費の節減だけではなく、コンプライアンス管理や企業倫理の向上を大切な要素と考えているとの答弁でした。
選定基準票に「労働条件審査」などの言葉が盛り込まれているのは画期的です。私はかつて、津久井やまゆり園のあまりに低い指定管理料が、職員の労働条件を低下させていると指摘し、労働条件審査などの制度を用いて労働条件の改善をめざすべきと求めてきました。
●指定管理者の選定に関わり、評価の客観性や透明性を図るための方策も確認しました。(と書きながら、コスト削減求め苦労を強いる相手を、「評価」などと偉そうな仕組みだなと改めて)
5名の有識者による外部評価委員により客観性を保ち、透明性確保のためにHP公開などを行っているとの答弁でした。
私は「的確な仕事を行うには、労働条件整備が不可欠。引き続き留意すること」を求めました。
●これまでの取り組みによる改善を確認できましたが、依然として、この制度の矛盾は残ります。
自治体が公の責任で行う仕事をサービスの向上とコスト削減の為に、「偉そう」に「評価」する――「公」ならサービスの向上は望めないのか?民間に委ねれば魔法のようにコスト削減を図れるのか?
どちらもNOです。「公」でも必要なサービスの向上は可能ですし、そうすべきです。また、真のサービスとは何なのかをもっと考えるべきです。マニュアル化された接客がサービスの象徴であってはなりません。
更に!「コスト削減が民間で可能となる」という事は、端的に言えば、そこで働く人の賃金を下げ続けることに他なりません。
その例をいくつも見てきました。県立津久井やまゆり園、県立神奈川リハビリテーション病院、県立ライトセンター(視覚障がい者施設)等々、枚挙にいとまがりません。
いずれも下がり続ける指定管理料の下で苦しみ、賃金を低下させ、さらに人員を削減しています。培ってきた専門性が崩れかねません。
この問題でずいぶん長くなりました。常任委員会の他の質問は、次回に。(2019.12.10)