<記念講演>
● 講師は弁護士の橋本佳子さん。働く女性が輝ける未来のために~広がる貧困と格差から考える~と題して。
労働法制が規制緩和されてきた積み重ねが、今の日本。非正規雇用と長時間労働に対する法的規制が今必要なことは明らか、橋本さんのお話はこれに尽きます。
<現場からの報告>
・公共職業安定所に非常勤で勤める女性が、官製ワーキングプアの実態を。
・生活保護で支援した母子世帯に見る女性の貧困をリアルに。
・年金で暮らす高齢女性の生活状況について。
3人の報告から、私が特に感じるのは、女性特有の貧困です。
非正規雇用の拡大・格差社会・長時間労働などの現在の働き方の問題は、働く人全般に関わる課題として度々提起されますが、女性はそのうえに特有の貧困を抱えます。生活保護の母子世帯の例では、女性の妊娠がわかると男性が去り、母子家庭にという過程をたどっています。
昨年のこの集会では女性の貧困を中心とした講演でしたが、依然として深刻です。そこから生じる子供の貧困にも思いが至ります。
<争議団からの訴え>
・資生堂アンフィニ争議団からは、完全勝利のうれしい報告。本当に頑張ったよね!
・JAL争議団、最高裁の不当判決にも負けず頑張る!と粘り強い闘いが続いています。
・飛鳥ドライビングカレッジパワハラ解雇事件、業務上の疑問や待遇の問題で改善を求めた女性指導員に突然解雇の言い渡し。KBB(くそばばー)などのパワハラ発言も度々。
・カリタス学園雇止め事件では、有期雇用の女性教員が結核罹患したところ、雇止め通知と共に治癒後にも校内立ち入り禁止を命じられました。校長からは「加害者」呼ばわり。東京高裁の結審を控えています。
● この国は、いわゆる弱者に容赦なく攻撃が重なります。ある人の苦しさがさらに他へのいじめに転嫁されているようにさえ見えます。この連鎖を断ち切り、状況を変えるエネルギーに!(2016.10.29)