●米兵による事件が、なんと中原区で起きました。
10月3日未明、川崎市中原区新丸子町の路上で、アメリカ海兵隊員ディクイーン・ブレイク・アラン容疑者(20歳)が通行人複数に暴行を働いたというもの。うち一人を投げ飛ばし、頭にけがを負わせ、傷害の疑いで逮捕されたというのが報道のあらましです。
驚いたのが、容疑者が沖縄のキャンプシュワブに所属しているということ。なぜ中原区まで来ていたのでしょうか。この点を調べなければととっさに思いました。
●10月10日、日本共産党県議団・日本共産党川崎市議団・日本共産党県委員会が共同で防衛大臣あてに申し入れを行いました。はたの君江衆議院比例予定候補と私も参加し、市議団からは市古次郎市議が参加しました。
「川崎市における米海兵隊員による暴行事件に対する抗議申し入れ」では、次の事を求めました。
- 被害者への謝罪と医療保障をしたのかを含め、事件の経緯を明らかにすること。
- 沖縄に所属する米海兵隊が、なぜ川崎市でこのような事件を起こしたのか。休暇か、任務訓練なのか明らかにすること。
- 米軍基地外での禁酒措置など、このような事件の再発防止をどうするのか明らかにすること。
- 警察権・裁判権を米側に委ねる日米地位協定の抜本的見直しを検討すること。
●南関東防衛局の担当者は、時間は10分とし、申入れを受け取るだけでありこの場では何も答えられないという態度でしたが、私は思わず「短時間質問だけ」と断り質問。
ところが、「この米兵はなぜ川崎市の当地にいたのか」と聞くと「報道以上のことはわからない」との答え。「事件から1週間経っているのに、何も調べが進んでいないのか」ときいても「答えられません」と。
結局、全てノーコメント。文書で回答をすることを約束させるだけで終わりました。
●直接防衛相や外務省とやり取りしていても、どこの国の役所かと思わせるほど、実のない回答が返ってくるのが常ですが、この日はそれにもまして何の内容もありません。
「米軍が調査中です」ぐらいの回答は、普段のレベルなら返ってきてもよさそうなものですが、今回はひどすぎます。この事件の特殊性なのか、あるいは岸田政権のあまりにアメリカに忠実なこの間の対応により、歴代首相よりさらに日本が低められているのか。
日米地位協定に阻まれるとはいえ、担当者の態度にはさまざまな制限を不当とも思わず、日本の国民を守るという気持ちも感じられず、実に情けないやり取りに終始しました。日本は今こんな国になっているのです。
この日は、神奈川県平和委員会、安保破棄・諸要求実現神奈川県統一促進会議もそれぞれの申し入れを携え、同行しました。(2023.10.10)