●「給食費の無料化の実現めざす学習と交流の集い」に参加しました。
最近学校給食無償化を実現した大田区から佐藤伸日本共産党区議を招いて。
●日本共産党大田区議団は、請願などに先立ち、2014年以来、6度にわたる条例提案をはじめとし質問等で粘り強く無償化を求めてきました。
それに対し他会派からは、「徴収率が99.7%以上(だから問題ない?)」「低所得世帯には就学援助がある」「食材費だけで約20億円必要」などと言い反対してきました。
ところが今年2月24日、突然自民党・公明党は区長あてに「学校給食の無償化に関する要望書」を提出し、予算委員会で無償化を求めたそうです。
私は、「小児医療費無料化の拡充」めぐる県議会の情景を思い出し、思わず苦笑いしました。「全く同じ構図だよ」とつぶやきながら。
県議会でもそれまで反対しながら、突如議会で自民党が求めたときにはびっくり。共産党が度々質問で求め、請願にも賛成したのは共産党だけ、他会派すべてが反対していたにもかかわらず!
しかも知事は「公明党や・・・からの要望もありました」と答弁の中で述べ、求め続けた共産党は外すというえげつなさ。
川崎市でも、3月に出された給食費無料化求める請願採択に賛成したのは、共産党だけ。不採択で廃案とされました。
●結果的に新区長は公約に掲げ当選し、補正予算に盛り込まれたという経過。
これで今年の2月の時点で、23区内8つの区(中央区・台東区・品川区・世田谷区・北区・荒川区・葛飾区・足立区)が新年度から導入予定です。
●市古市議との対談も経て、大田区と川崎市の比較も様々できました。
これまでの議論で学校給食法11条(「(略)前項に規定する経費以外の経費は学校給食を受ける児童又は生徒の(中略)保護者の負担とする」)がネックになってきたことは、川崎市も大田区も同様です。
それを乗り越えるものとして憲法26条には、「義務教育はこれを無償とする」と明記されています。これを活用することは国会でも度々確認されています。
●無償となっている授業料や教科書以外にどれほどのお金がかかっているかが、参加者からも報告されました。
給食費をはじめ副教材・標準服・体操着・ジャージ等々。
川崎市の給食費は一人当たり月額4600円~4800円(年間5万5200~5万7600円)、給食費以外の費用は年間公立小学校で約5万2000円(中学校約12万9000円)といわれます。
せめて給食費だけでも無償にと願う気持ちはよくわかります。
また、学校給食は食の教育でもあります。お金の心配なく食育も受けられるようにというのも当然の願いです。
●ここで財源という話にもなりますが、川崎市は一般会計約8000億円、さらに減債基金2500億円も(この金額は異常に多い)!その気になれば無償化費用は何とでもなると市古市議。川崎市は「学校給食費物資購入費は54億円」と答弁しています。
●私は、東京都小池知事が、都として補助支給と発言したその行方を聞きました。結果的には東京都はその後沈黙。
とはいえ、今回無償化実施の区が増えているのは、知事の発言も背中を押す役割果たしました。このように都府県と基礎自治体が相互作用しながら制度は拡充されていきますから、神奈川県にもその役割求めたいと思います。
実現への決意を込めて、元気に散会しました。(2023.6.10)