●国会は異常事態が続いています。
全国の医療機関や介護施設から反対の声が上がり、かつトラブル続出の「マイナンバー法等改定案」や5年間で軍事費43兆円を目指す憲法違反の「軍拡財源法案」等々が乱暴に処理されています。
●その一つ入管法についても、全国から反対の声が上がり、若者たちも敏感に反応しています。
伊礼悠花さんもその一人。「差別する国には住みたくない」と川崎で声をあげました。
7日の高円寺のデモで、ロヒンギャの男性の訴え「ミャンマーにいたら家族の命が危ない。帰らないのではなく帰れない。法案が通り、送還されるくらいなら自分で命を絶つ」にも背中を押されたといいます。
在日コリアンが多い川崎区の桜本も訪ね、話を聞いたそうです。
●こんな経過から、5月27日川崎区の稲毛公園で集会とデモを行うこととなりました。新聞などでも取り上げられ、その輪は広がりました。入管法に川崎から反対の声をあげたいと思っている人は多く、この日は約400人が集まりました。
私は直前の中原区の宣伝を早めに切り上げて駆け付けましたが、それでも集会のスピーチは残念ながらほとんど終わっていました。
プログラムにはジャーナリストや在日コリアンの方、また先のロヒンギャからきているミョ-チョーチョーさんなどの名前が並んでいました。
●デモは「友達いじめる政治家NO!」「友達助けるのはうちら!」「難民いじめは絶対ダメだよ!」「支援者いじめも絶対だめだよ!」など実感がこもったコールの下に行われました。
「千畝マインド引き継ぐのはうちら」というコールには思わずにんまり。多くのユダヤ人の命を救った杉原千畝を、若者たちは学んでいるんだなと思いました。
私は2015年にも同じような感慨を覚えました。安保法制反対の闘いの中でSEALDsが「NO PASARAN(奴らを通すな)」と叫んだ時。この言葉は、いくつかの場面で使われていましたが、私が最初に知ったのはスペイン内戦時、スペイン共産党のドロレスイバルリの演説で使われた時。彼女はラ・パッショナーリア(情熱の花)ともいわれていました。
この時も反ファシズムの闘いに、彼らが触れていることに感動を覚えたものです。
●若者たちのコールは、全ての参加者を元気づけたと思います。沿道の反応もよし。沿道の人たちの視線は、興味深げに横断幕やプラスターの文字を追っています。
内容そのものに関心が抱かれているのかは定かではありませんが、少なくとも弾みのあるコールや醸し出される雰囲気が関心を集めていることは確か。
●また在日コリアンとかかわる歴史を経てきた川崎区だからこそ、外国人の命には敏感で、外国人の命を脅かす入管法改悪反対デモを、自然に受け入れている人は多いのかもしれません。
「やり方」とか「場」について、考えさせられることが多い集会でした。
もちろんこの2年前に廃案になった入管法改悪案を再び葬ることは、差し迫った課題です! (2023.5.27)