君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
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神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

知事はコロナ「自主療養」の見直しを |君嶋ちか子|神奈川県会議員

2022年2月26日

●第一回定例会の県議団代表質問は井坂議員。その内容を何点かに絞って報告します。

●コロナ感染症に関わっては、「自主療養」を取り上げました。

知事は1月26日に「自主療養」を打ち出しました。抗原検査キットや無料検査で陽性が判明した場合、医師の診断が無くても療養できるとするものです。

でも、「療養」といっても医療はじめとした支援から切り離されます。また感染症法を逸脱した対応のため、感染症法で定められた発生届もなく、濃厚接触者の特定もできません。「自主療養届」は民間の保険請求には使えず、休暇の証明としても使えない場合もあるなど、数々の不都合が生じます。

「自主療養」を改めること、少なくても法定の発生届と同様の効力が生じるシステムとすべきと求めました。

これに対し知事は、「引き続き周知に努めていく」と反省は無く、「現状では民間の保険請求には使えないが利用できることを可能とするよう国に働き掛けていく」「この仕組みを利用して会社等を休んだ方が不利益な扱いとならないよう、経済団体等を通じてお願いしている」「いわゆる濃厚接触者はいないが、接触された可能性がある方は感染拡大防止対策をお願いする」と。

●検査体制の拡充も取り上げました。

オミクロン株の急拡大に対応し、濃厚接触者の待機期間は7日間に短縮されましたが、5%程度の発症リスクが指摘されており、PCR等検査とセットで行うことが必要と指摘し、検査の拡充を求めました。

また、国はPCR検査等の診療報酬を引き下げました。これに対し、海老名市はこの引き下げ分を補助する方向です。県としても引き下げによる影響を調査し、医療機関への補助を検討すべきと求めました。

知事は、「検査を拡充する考えはない」とし、診療報酬の引き下げについては「検査するほど赤字になる医療機関もあると聞いているが、県が補助を行うことは考えていない。国に対して診療報酬の引き上げを全国知事会通じて要望していく」との答弁。

●小児医療費助成制度については以下の通りです。

県内で補助対象小学校6年生までは、川崎市と湯河原町ですが、湯河原町は今年4月から中学校3年生までに引き上げます。大井町は18歳まで、松田町は今年4月から18歳までを補助対象とします。他の市町村は全て中学校3年生までを補助しています。

これらについて県補助分は、小学校入学前までの2分の1が15市町村、3分の1補助が15市町、政令市に対しては4分の1に過ぎません。

また補助対象を、通院について首都圏で比較すると、東京都・群馬県は15歳年度末まで、茨城県・栃木県は12歳年度末まで、千葉県は9歳年度末まで、神奈川県・埼玉県が就学前までという具合。

補助率でも全国の多くの都道府県が2分の1補助です。

県の補助は、対象年齢も補助率も低いため、市町村からは引き上げの要望が毎年出されています。これらの拡充を求めました。

これに対し知事は、「制度の安定的運営に向けて見直しをしてきた経過を踏まえ、現行制度を維持していくことが重要」「本来国の社会保障制度の中に位置づけられるべきものと考えており、全国統一の制度とするよう引き続き国に要望していく」と。

●コロナ感染症については、県の脆弱な医療・保健体制(病床数・保健師数ともに人口比で全国最下位)を反省もせず、規制緩和をひた走っているといえます。基本的な姿勢を堅持したうえで、「懸命な努力をしながらも手が届かない局面もある」というのではなく、「自主療養」は自治体の役割放棄に繋がります。一時、県としての努力が認められる時もありましたが、また元に戻った感。

また小児医療費助成についても、長きにわたり改善の努力をせずに、国に求めるといういつものパターン。

やはり、この知事は自治体の役割を理解していないと改めて思いました。

代表質問では、他に障害者福祉の充実、地球温暖化対策、建設職人基本法、水道広域化などを取り上げました。全文は日本共産党神奈川県議会議員団HPでご覧ください。(2022.2.17)

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