●4月27日に県議団は、県立学校に生理用品を無償配布することを求めました。
その時の回答は、「生理用品の実態を養護教諭通じて調査する」というものでした。ところが実態調査を実は行っていたという怪(?)はありましたが、その後も実施を求めて担当部局とやり取りは続けていました。
そして5月28日、神奈川県は「県立学校12校で女子トイレに生理用品を設置するモデル事業を始める」と発表しました。
●モデル事業として行うのは、今後の事業を進めるためにニーズや実情を把握するためとし、以下の要領で取り組みます。
*実施期間は6月1日から8月31日まで。
*モデル校は県立高等学校10校、県立特別支援学校高等部2校。
*女子トイレの共用部分(洗面台付近)に箱を設置しそのつど補充。
*今回の事業では、生理用ナプキン約85,800個を配布。
*実施校においては、趣旨の啓発、保護者への取り組み周知など行う。
●要請してきた身として、まずは県が踏み込んでくれたことを喜んでいます!一歩前進です。
そのうえで、何より、モデル事業ではなく、全ての県立学校を対象にして欲しかったなあと思っています。緊急性が求められているのですから。
必要性は学校ごとに差があるとか、実施していくうえで問題点など出てくるとは思いますが、事業を進めながら改善していけばいいのです。
とはいえ、既に踏み出しています。今後の推移など留意しながら、実態に見合ったものにしていきたいと思います。
●今までの少人数学級とか、教員の増員などと違って、長年課題としてきたことではありません。コロナ禍の下で様々な分野に実態を伺う中で明らかになった、生理用品に現れた貧困でした。女子学生が「食費か生理用品かの二者択一を迫られて、生理用品を使えない」という話はショックでした。
このにわかに浮かび上がった事態にここまで当局が動いたたことは、やはりコロナの影響受けた切実な実態が横たわっているからだと思います。
●この貧困を契機として、女性の生理用品が行政との交渉の場などで語られる事にも、私は感慨を覚えます。
以前私が、労働組合で生理休暇取得を取り上げていた頃は、女性部だけでした。男性が共に求める場面は無かったのです。今、共産党県議団として求めたことは、私の密かな喜びです。
公の場でも語られるようになったことは、女性の人権がより具体的に捉えられることにも繋がると思います。
今後、生理用品が無償提供されるだけにとどまらず、女性特有の困難により目が向けられることを期待しています。(2021.5.28)