君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

不屈に闘う人々、東芝争議解決10周年

2018年7月18日

●「東芝争議解決10周年記念の集い」が14日にありました。
東芝争議というのは、不当労働行為と賃金差別の是正を求めて、1995年の神奈川地方労働委員会への申し立てから始まりました。
「人権を守り差別のない職場をつくる」この思いを灯しながら精力的な闘いが繰り広げられました。

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●それから実に13年、2008年4月24日、東芝と申立人及び「東芝の職場を明るくする会」の間には和解協定書が結ばれました。
申立人12名はもちろんのこと、申し立てをしなかった84名に対しても、差別された賃金・資格・役職の是正が行われました。和解協定書には、「再発防止のために、今後とも双方が誠意を持って努力することを確認する」という画期的な内容も盛り込まれました。

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●勝利を勝ち取った日から10年、この間大きな嵐が東芝に吹き荒れました。
2015年、東芝の粉飾決算報道。
2016年、原子力事業子会社であるウェスチングハウス社7000億円の巨額損失。
次いで、会社再建のためと称して1万人リストラを強行。
同時に医療機器の東芝メディカル社及び白物家電の東芝ライフスタイル社を売却。
2017年にはパソコン事業等を行っていた東芝青梅事業所を閉鎖。
2018年には東芝映像ソリューション社(テレビ)売却、稼ぎ頭の東芝メモリー社(半導体)売却、東芝クライアントソリューション社(パソコン)の売却と続きます。
東芝にはいったい何が残るのか、と思わせるような凄まじさでした。

●「東芝の職場を明るくする会」は、粉飾決算の原因、東芝再生の道などを示しながら、1万人リストラと闘っています。
「労働者の雇用を守れ」というだけではなく、東芝、ひいては電機産業をどのように守り再生させていくか、という壮大な闘いです。
2017年6月には、神奈川労連・川崎労連・電気情報ユニオンなどが加わり、「東芝リストラ対策会議」を結成しています。
地域にも大いに関わりがあることから、私たち県議団も加わっています。

●旺盛な宣伝活動とともに、東芝労働者に対するアンケート活動も行い、多くの声が寄せられています。
アンケートを通し、「東芝の職場を明るくする会」に加わった人もいます。そして、会と共に闘い、出向・転籍をやめさせ、雇用を継続させるケースも出ています。
東芝がどのように活路を見出していくか、電機産業がどのように技術を守り発展させていくかという、人類に不可欠な電機産業のあるべき姿を追求していく作業でもあります。

●私が職業安定行政に入った1970年代以降、この頃も含め争議が多くありました。そこで闘う人々は、明るく不屈で、人間の尊厳を体現していました。
これらの人々と連帯することは、働く人間の誇りでもありました。
不当なことには声を上げる、不当なことを甘受しない、これは人間らしく生きる基本です。この人間らしい営みによって歴史は一歩一歩切り開かれてきたと思います。(2018.7.14)

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