●「学校給食の無償化を求める川崎市民の会」がスタート。第一部は映画「希望の給食」から始まりました。
給食は子どもたちの健康と成長を支えるだけではなく、地域の農業も支えていることがよく解ります。またどんな食材を使い、どのような方式で給食を提供するか、費用はどこが負担するか、という選択は自治体の在り方、地域の在り方にも関わります。
いわば食・農・地域が繋がり、この映画の題名が浮かび上がります。
千葉県いすみ市では、地元の有機米100%の給食を実現しています。有機米をつくりたいという農業家の志は、学校給食への提供で支えられています。これは地域おこしにも繋がりました。
長野県松川町は遊休農地を活用したいという行政、有機農業に取り組む生産者、地元野菜を求める学校栄養士の連携が、地元有機農産物による自校調理方式の給食を可能としました。
東京都武蔵野市では、民間委託ではなく、財団方式でこだわりの食材と手作り給食を実現しています。
韓国の例は、給食の有機化と無償化が「すべての人の食の保障」にまでつながるという可能性を示していました。「食の基本権」という観点は、学校給食にとどまらず公共給食へと発展していました。
有機食材を用いた給食を無償で提供する「親環境無償給食」という言葉に初めて触れましたが、韓国ではこれが定着しつつあるというのですから、うれしい驚きです。
事の始まりは学校給食の改善を求める市民運動だったそうです。韓国の事例はとても刺激的でした。
●この後、グループに分かれて感想や意見を交流しました。その結果をグループ毎に発表しました。主な意見を紹介します。
*自校調理の大切さを再認識した。
*小学校から中学校卒業まで合計すると給食費は約50万円、無償化実施自治体と非実施自治体との差はとても大きい。それを理由とした転居も少なからずある。
*給食は食糧問題を変えていく力となる。
*川崎はお金があるのに、この遅れは何?
*市長を替える必要がある。
*農業への支援を。
*韓国とのギャップがあまりにも大きい!
*災害時の食という点からも自校調理は大事。等々
●第二部は、「川崎で無償化を実現するために」です。
給食の大切さを実感した参加者によって、以下のことが確認されました。
*「小・中学校、特別支援学校の給食を無償にしてください」の請願を掲げた署名を実施。目標は2万筆。(6/30~11/24)
*12月市議会に請願署名を提出。
*実行する会には共同代表をすえ、事務局を各区から選出。
●給食が食と農と結びつき地域を変えていくという大きな輪に、確信が持てました。
ある自治体議員のブログで紹介された韓国の給食がとても充実していたのですが、映画を観て、「その背景はこれか」と納得がいきました。韓国の給食視察に行きたいですね。
ロマンは広がりますが、ともかく川崎市を替えなくてはね。約90名の参加でとても元気が出る集会となりました。(2024.6.23)