●黒岩問題学習会で、日本の女性支配の歴史の一端を学んだ後、久しぶりにフラワーデモに参加することができました。
フラワーデモは2019年4月11日に、北原みのりさんらが呼びかけ、東京で初めて行われました。それ以来一年後には全国47都道府県に広がりました。 この流れも後押しとなって、メディアに取り上げられることも増え、「性暴力は犯罪」という認識が日本でも広がったと思います。
フラワーデモは、低すぎる性交同意年齢や、暴行脅迫に限定した犯罪要件などを問題として刑法改正も求めてきました。
●フラワーデモ当日から数日遅れでこれを書いているその間に、16日「強制性交罪」は「不同意性交罪」に名称を変え成立しました。
この結果、これまでは「暴行や脅迫」に限定されていた要件が、「不同意性交罪」においては、「同意しない意思を形成、表明、全うすることのいずれかが難しい状態」とされ8つの要因を列挙しています。「アルコールまたは薬物を摂取させること」「経済的、社会的地位の地用」などです。
同時に性交同意年齢の13歳から16歳への引き上げ、性行為の対象の拡大などが行われました。大きく歩を進めたと思います。
●11日の川崎でも静かなスタンディングの後、小さな輪をつくり、一人一人が思いを語りました。
「始めた当初よりも通る人の眼差しが優しくなったような気がする」という嬉しい報告も。川崎は始めてから2年になります。
私はこの直前に参加した「性売買の歴史」について一言話しました。
●この後同じ場所で、入管法に反対する集会も呼びかけられていました。
入管法成立後も廃止を求める声はじわじわ広がっているような気がします。
この日も直前の呼びかけであったにもかかわらず、初めて参加したという方がいました。
この方は、スピーチの中で、それまで政治的なことはあまり考えていなかったといいながら、「命を軽んじる入管法は反対」とし「こんな法案に賛成した自民・公明・維新・国民民主の事は忘れない」と発言していました。
入管法改悪が多くの人の心に突き刺さっていることがわかります。
●私も、さながら悪法製造マシーンのようだった今国会の象徴的な例は、入管法案審議の過程で露呈したと思っています。
法案提出の根拠ともいうべき立法事実が崩壊したにもかかわらず、反対の切実な声が連日全国各地で上がっていたのにもかかわらず、それらには一切耳を貸さず、ひたすら法の成立だけを目指した政権とそこに同調した議会運営、及び足並みを揃えた自・公・維・国の4党。
国会を儀式の場にするのかと怒りを覚えます。どんな批判を浴びても数の力で押し切れるという傲慢な態度が露骨に感じられます。
●柳瀬難民審査参与員は、「申請者の中に難民はほとんどいない」と発言し、政府はそれを根拠として法案の趣旨説明をしていました。ところがそれを崩す事実が明らかになりました。
柳瀬氏がそれまでの委員会で発言していた「1年半で500件の対面審査を行った」という言葉とは裏腹に「1年で90件」という柳瀬氏の音声録音が公開されました。
また不思議なことに、100人以上審査員がいるにもかかわらず、2022年度でいえば取扱数の4分の1に当たる1231人が柳瀬氏に集中し、殆ど対面は行っていなかったという事実も明らかになりました。
このような不可解な審査状況では、議論が成り立ちません。それでも押し通した先の4党。一体何に操られているのか。
付け加えておけば、斎藤法相は法案提出時に、「組織・業務改善に取り組んできた」と誇っていましたが、大阪出入国在留管理局の医師が、酩酊状態で外国人被収容者の診察に当たっていた事実を法相は隠ぺいしていたことも明らかになりました。どこまでブラックボックスなんだ‼ (2023.6.11)