●未来集会(子どもの未来をひらく川崎集会)、「コロナ中断から3年ぶりに帰ってきた!」という感じで参加しました。
全体会は、西郷孝彦さんの講演で、テーマは「校則をなくした中学校」。西郷さんは、世田谷区立桜丘中学校の前校長。
●以下は西郷さんの言葉から抜粋。
*目標は「すべての子どもが幸せであること」。
*意欲が育つ環境は、・子どもの言うことを否定しない ・子どもの話を聞いてあげる ・子どもに共感する ・能力ではなく努力をほめる ・行動を強制しない。
*「遅刻」という概念をなくした。つまり遅刻ゼロ。
*制服は着なくていい。
*教室に入らなくていい。廊下で勉強してもいい。
*いつ帰ってもいい。夜教室で勉強してもいい。
*一年に一度浴衣の日。先生も生徒も浴衣で授業。
*マージャンを持ってきた子がいた。時間外に廊下で教師とともに嬉々として興じる。
その結果、
*平均学力アップ。区内トップクラスの優秀校に。
*いじめや校内暴力がなくなる。
●「不登校の6割は発達障害の子」との言葉とともに、自らも発達障害とこともなげに語られました。私は、いろんな場面を思い浮かべながら、頷けました。そもそも人間の能力のバランスは、それほど多様なんだと思いました。
「多様性の受容と尊重」という言葉もありましたが、このように受け入れられれば、どれほどの子どもたちが救われるだろうと思いました。
先日の私たちが主催した教育シンポジウムに象徴されるように、学校には苦しんでいる子がたくさんいます。不登校は増え続けています。
「子どもは新しいことを発見すれば嬉しいはず。友達と会うのもうれしい子が多いはず。それなのになぜ学校でこんなに子どもたちが苦しい思いをしなければならないのか」と思っていましたから、対照的な学校生活がここにあった!という思いでした。
子どもも教師も、もっと肩の力を抜いていいんだよといわれているようでした。
校則というくびきは必要なのか、と改めて問われるべきです。私も含めて規範があまりに多い社会にならされて生きてきたと思います。
公立でもここまでできる、という嬉しい発見でもありました。
西郷さんが退職してから2年、今もこの学校はこのように懐深い生活を続けているでしょうか。(2023.2.19)