教育シンポジウム「子どもの命を大切にし、二度と事件をくり返さないために」がエポック中原で行われました。サブタイトルは「子どもを本気で守る連携を」。川崎市内の保護者・教師・市職員・障がい者施設職員・地域教育会議メンバー等々幅広い参加者となりました。
学校現場・保護者・地域からのパネラー報告も、会場からの発言も、実に多岐にわたり切り口も様々です。
学校現場における子どもと教師の状態、加害者を生み出す背景、我が子の状況把握を困難にするほどの親の就労状況等々…なぜもっと早く対応できなかったのか、助けられなかったのか、という周囲の声は痛切です。
今回の事件の背景は重層的です。短絡的な要因探しは有効とは思えません。でも、様々な場から上がっている明らかに改善すべき状況には、早急に手を付けるべきです。
一例として、教師の多忙。11時間近く働き休憩は8分という調査、仕事の持ち帰り、現職死亡やメンタル疾患の急増等々が報告されています。こんな中では子どもとの信頼関係を築き、いじめや暴力のない学校づくりを進めることは困難です。
教師が子供としっかり向き合い、信頼関係を築くことは学校生活の基本です。そのために最低限必要なことは、教師の定数を増やし、少人数学級を拡充させることです。国も自治体も学校の実態をしっかりと把握し、多忙化の解消のために予算を割くべきです。これなしに「事件対策」として管理強化を図ろうとするならば、学校の現場はさらに悲惨なものになります。
すべてに触れることはここではできませんが、他の要素も切実です。子どもに表れている問題はやはり社会の縮図です。
フェイスブックにこのシンポジウムのことを投降したところ、「このような企画を待っていた!」「神奈川県でもやってほしい」などの声が寄せられました。参加者の幅広さとともに、この問題「他人ごとではない」という心強い反応です。
「県政が地域の暮らしを支える」という選挙で訴えてきたことを実現したい!教育現場の体制拡充、子どもが将来を見通せる社会、安心できる子供の居場所、人間らしい働き方の確立…やるべきことが次々と!(2015.6.6)