●中原駅の定例宣伝。ここは近隣の方の苦情などもあり、マイクを使える時間はあまりありません。その中で、最近の状況にたまりかねて訴えたかったのは、米不足をめぐる政府の対応とマスコミの報道内容。
●お米を買うために行列ができています。中には1000人という例もありましたが、朝早くから並んでも買えずに虚しく帰る人もいました。自民党農政の行き詰まりを物語る光景ですが、マスコミはその本質には触れず、小泉農水相を連日追いかけヒーローのように報道しています。
●私は、そもそも国民に行列を余儀なくさせる政治に怒りを覚えます。大災害でも戦時でもないのに、なぜ行列をつくらなければいけないのか。
減反政策により、豊かなコメ作りの技術を困難に追いやり、後継者を途絶えさせてきた結果、需要量を下回る生産にしてしまったのが自民党の農政です。このことを政府はまず自覚して国民に謝らなければいけないと思います。
そんな自覚はみじんもなく、連日得意げに語る小泉氏。だいたいが突然の前任者の更迭により就任したその日に、備蓄米の随意契約を独自に語れるはずはなく、自民党の演出だろうと思いますが、当面の乗り切りだけで、政府は古古古米の売り出しをやっても、増産を打ち出しません。このままではまた米不足を招きます。根本策には一切触れていません。
●農政の実態、今後の生産者支援策と消費者が安心して購入できる方策を、今こそ自民党は深刻な反省とともに語らなければいけません。
政府は所得補償を2018年には全廃し、農家から1500億円以上の所得を奪い、一方で価格や流通は市場任せにしました。その結果60キロ2万円を超えていた米価が1万円にまで落ち込み、農家が「食べていけない」状況にまで追い詰めました。農家は2000年以降、175万戸から53万戸にまで激減しています。生産基盤をがたがたにしたのが自民党農政です。
●この深刻な事態を転換させなければいけません。
その為には、政府は減反政策をやめ、所得・価格保証を行うことが必要です。農家が安心してお米を作り、次世代に手渡せる農業にしていくことです。
一方で消費者には、主食であるお米は入手しやすい価格でなければいけません。再生産に必要な農家への価格保証と入手しやすいお米の価格、この差を補填する制度を共産党は提案しています。農水省予算を1兆円増やすことを併せて提案しています。(2025年度農林水産予算は、2兆6389億円。ちなみに2016年度は当初・補正合わせて3兆2897億円でした)
●マスコミはこれらの実態及び今後何が必要なのかを、国民に伝える責任があります。農水相のパフォーマンスに付き合っている場合ではありません。
限りある備蓄米の目くらましで参議院選挙を乗り切ろうとする自民党に乗せられることは、国民的不幸です。この不幸にマスコミは結果的に加担しています。
自民党の罪は言うまでもありませんが、この問題でもマスコミの罪深さは、重大です。共犯者になることを拒否せよ!(2025.6.6)