君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
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神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

精神障がい者と家族の困難軽減のために |君嶋ちか子|神奈川県議会議

2022年9月27日

●今回、一般質問は大山議員です。

取り上げた課題は、「精神障がい者が安心して地域で暮らすために」「安全なファミリーサポート(子育て援助活動支援)体制について」「核も基地もない平和な神奈川へ」「スポーツ基本法の精神を生かすスポーツ行政について」「拳銃による自死事件を重く受け止めた再発防止について」です。

ここでは精神障がい者にかかわる問題を報告します。

●私たちは、懇談通じて精神障がい特有の困難について多くうかがってきましたし、県が行ったアンケートによっても、他の障がいに比べて公的支援が弱く、生活困難が多く生じていることがわかります。この点を踏まえ、さらに次の点を質しました。

●精神科救急医療体制については、神奈川県では精神障がい者を夜間・休日に受け入れる基幹病院が少なく、かつ偏在しています。差し迫った状態に対応できません。

精神科救急の窓口電話も夜間休日に年間9000件が集中、繋がらないという声も多くあります。

そこで知事には、緊急時に連絡が取りやすい体制を構築するために、情報の整理及び公開と回線を増やすことを求めました。

これに対して知事は「医療体制などの情報を精神保健福祉センターのホームページで公開している」「7つの基幹病院と44の民間病院が当番制で病床を確保し、24時間受け入れが可能な体制を整備している」「これ以上拡充する考えはない」と答弁。

●次に精神障がい者が地域で自立して暮らすための受け皿の整備のために、グループホームだけではなく、不動産事業者との連携、居住支援法人を拡充するなど質の良い低廉な住まいの提供を図るべきと求めました。

知事は「国と地方自治体が協調して入居する住宅の家賃を下げる制度があるが、これは原則10年に限られる。県では従来、所得が低い精神障がいの方には県営住宅を案内してきたのでこれを継続する」と答弁。

●精神障がい者や家族からの相談を受けるために、専門的な知見のある精神保健福祉士を、どのように拡充していくのかを問いました。

知事は「福祉職を総合的に対応できる人材として育てるために、採用後およそ10年間は専門知識や幅広い視野を身に着けることを目的に複数の分野で職務経験を積み、その後は本人の希望と合わせて各分野に配置している」「今後の採用に当たっても、様々な仕事にかかわるという本県の特徴を一層アピールしていく」と答弁。

●精神障害理解のために、小・中・高生の発達段階に応じたカリキュラムが必要です。また、教職員の研修メニューに精神障害理解を盛り込むことが重要として見解を求めました。

教育長は「こどもたちの理解を促すことは大変重要」とし、「現在小中高生は発達段階に応じて心と体の関係などを学んでおり、今年度からは高校の保健で新たに精神疾患について学習している。さらに教員が授業で活用する人権学習ワークシート集を作成し子どもたちを啓発している」「人権教育や教育相談を担当する教職員を対象とした研修を通じてすべての教職員と情報を共有している」と答弁。

この点にかかわって、冊子や動画を作成・活用し精神障害理解に資する取り組みが必要と再質問しました。

教育長は「人権学習ワークシート集、教育相談コーディネーとハンドブックを作成。これらの活用を図り引き続き精神障害の理解促進を図る」としました。

●現在の対応が一定の水準に達しているとし、現状維持にとどまる答弁が多く、問題の改善に繋がらないなあと思いながら聞きました。せめて緊急の相談体制など、苦情に応え改善すべきだと思うのですが、頑なな姿勢に阻まれています。(2022.9.16)

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