●比例カーで神奈川4区を回りました。色んな意味で地元を回りたいところですが、これはこれで大切な役割。
朝8時の大船から始まり、鎌倉、逗子、葉山とそれぞれの市内や町内数か所で演説をしながら、午後7時半に終了。
●この地域は、野党共闘で立憲民主党の候補者に一本化された地域。という事は「日本共産党」の音は、比例カーからしか流れないという事。小選挙区候補者を出さない事の意味を体感しました。
事情を知らない人が掲示板を見ても、日本共産党の候補者の顔はもちろん日本共産党の名前もない、さらに「日本共産党」の音が流れないのですから、大げさに言えば共産党が消える訳です。
●野党共闘は、言うまでもなく政治を変える力です。
網の目のように張り巡らされた自民党政治に組み込まれている現在の日本社会、さらに歪んだ選挙制度=小選挙制の下で、共産党だけで、矛盾に満ちた日本社会の構図を転換させることは、今はできません。
だから、私達は野党共闘の成立のために力を尽くしてきました。小林節さんが、志位委員長を評して「実に辛抱強い人ですねえ」といいましたが、共闘を成立させるのは生易しいことではありません。相手があり、その相手には様々な考えがあり、多くの力関係が及んでいるのですから。
●その困難な過程を経て、今回の選挙は、三つの条件が揃いました。
2015年の国民連合政府の提案以来、過去三回の国政選挙で行ってきた「選挙協力」に加え、「4党の政策合意」、立民と共産党による「政権協力の合意」です。かつてない条件を切り開いてきた歴史的な選挙です。
この統一は、成立させるまでの苦労とともに、選挙本番においても、有権者の目と耳から共産党が殆ど認識されないという痛みを伴うものであった事を改めて実感した訳です。
●胸が熱くなったのは、そんな痛みの中でもそれぞれの地元の議員初め皆さんが、「小選挙区選挙は立民の早稲田ゆきさんとお書きください」と訴えている姿です。
必ずしも対等な分担とは言えない中でも、野党共闘を勝たせるために誠実に訴える共産党員の姿に私は心動かされます。
●比例カーの上から、場所によっては路上から、私は、「日本共産党」を語れるスピーカーの重要性を心に刻みながら訴えました。
「私たちは、自らの党のために野党共闘を進めている訳ではありません。日本社会をまともにしたいから、ウソとごまかしでズタズタにされた日本の民主主義を取り戻したいから、命を守りたいから、野党共闘で政権交代をめざしています」「野党共闘の政策をぶれずに実現させるためには、共産党の議席が必要です。」「野党共闘を提案し、その実現に力を尽くしてきた日本共産党がその要としての役割を果たすためには、共産党の議席が必要です」「だから、比例は日本共産党へ」と。
この「だから」を解っていただきたくて、どのように話したら伝わるだろうかと頭をひねります。
●この日は、12月中旬と言われた寒さが一気に。数日前まで、汗ばむような気候だったので、私は寒さ対策ゼロ。そんな私にカイロをくださったり、自ら着用していたマフラーやコートまで貸してくださった人達。
優しさが身に沁みました。なんて優しい人達なんだろうと感じ入りました。
この優しさと誠実さがもっともっと社会に広がることをめざす選挙。心強さと痛さをかみしめながら。(2021.10.22)