●急な日程を重ねている産業労働委員会ですが、2日は本来予定された常任委員会。
この日は、先日の補正予算審議の課題を引き継いだ登録確認団体のことと、就職氷河期世代と言われる層に対する県の支援事業について取り上げました。
●国が事業者支援として用意した月次支援金や、県の支援金を使い易い制度にすることが必要ですが、ネックになっているのが事前確認です。
そこで、事前確認を行う登録確認機関のあり方を改めるよう求めています。月次支援金を申請する場合に、「登録確認機関に事前確認が必要」とされています。
その代表的な機関が、商工会議所です。ところが商工会議所は、事前確認の取り扱いについて県内33会議所のうち、21ケ所が会員のみ、10ケ所が地域限定、2ケ所のみ限定無しという状況。これでは月次支援金も、それを前提とした県の中小企業等支援給付金も申請できないケースが生じます。この仕組みを改めるよう補正審議でも求めていますが、それをさらに具体的にとりあげました。
*県と商工会議所の連携状況を問いました。
月1回、専務理事と所長などで連携会議を持っている、月次支援金に関わる会議も持たれているという事でした。これらの場で的確に制度趣旨と地域振興について伝えてほしいものです。
*県が拠出している18億円の「地域振興事業費補助」の目的を問いました。
これについては、地域経済の活性化を図る為、経営相談や創業支援などを行っている事への補助と。
*商工会議所に対し、一般的なお願いに止まらず、商工会議所法にも定められている役割を果たすよう、また県拠出の「地域振興事業費補助」の目的に沿うべく、会員・非会員の区別なく事前確認を受けるよう働きかけることを求めました。
答えは、一般的なお願いに止まるが、趣旨は十分踏まえたいというもの。
*会員限定、それを機に会員拡大を図るようなことがあれば、国や県の制度が特定の団体への便宜を図ることにならないか、また今回の制度が、会員限定と同様の実態ならば制度の妥当性が問題になるのではないかと質しました。
これについては、他の団体もあるし、士業(しぎょう)に頼むことができるとの答えでしたが、これらについても誰でもが無償で使える状態にはなっていません。士業の人達が、高額な手数料を求めているケースもあります。
*多くの事業者が切迫した状態にある中で制度利用のハードルを上げることはやめるべきです。国に最低でも登録確認機関の取り扱いの実態を正すよう求めるとともに、県段階でも商工会議所に働きかけを強め、誰でもが登録確認機関を使用できるようにすることを要望しました。
●次いで、氷河期世代と称される層への就業支援事業について取り上げましたが、これは次回の報告とします。(2021.7.2)