●昨年春に予定していた「君嶋ちか子のつどい」はコロナ感染症の広がりの中で、9月に延期し実施しました。この「つどい」は、初当選から一年ごとに実施していました。その合間に、県政報告会を開催するのが常でした。
●今年は、県政報告会を5月15日に予定していましたが、やはり第4波の感染拡大の中で、人数をどこまで制限するかなど、開催まで結構気をもみました。
定員の二分の一を目安とし、180名定員の会場に、96名。
本当は「ぎっしり」と行きたいところですが、仕方がありません。
●報告は、コロナ感染症の1年4カ月から見えてきたことをお伝えしました。レジメの項目を紹介します。
1.現在の状況
2.1年5カ月の主な取り組み
3.事態が動いた
4.露(あわら)になった矛盾
5.この困難を展望に繋げる
●【3.事態が動いた】でいえば、困難な中で、普段より格段に多くの制度や変化が生まれたことを実感しています。
* 休業協力金も当初知事は「出さない」と言っていましたが、それが無ければ休業したくてもできないという意見を上げる中で、知事は協力金支給を決定。県の基金などの取り崩しも辞さないという構えでした。その後国も予算をつけざるを得なくなりました。休業時には、すべての業種を協力金対象とすることもできました。
* 医療機関の年末年始開業協力金も、神奈川独自に実現。(これは現場の声をくみ取って県に要望する中で、急きょ実現できたうれしい実例です! 医療機関からも「助かった」との声が)
* 度々求める中で、予防的なPCR検査も国に先立って実施の運びとなりました。(高齢者施設と障がい者施設の従事者に対して行う定期的な検査がそれです)
* 生活福祉資金の不承認理由の開示を当局に認めさせたのも、実に大変な取り組みでしたが嬉しい変化でした。度重なるやりとりが思い出されます。(これによって不承認も減っているようです)
* 生活保護の扶養照会について「本人の意向を尊重」することを明確にさせました。
* 生理用品を買うことができない実態に対し、無償提供を求め、今、その方向で検討が進められています。
●【4.露(あわら)になった矛盾】では、次の点をあげました。
* 医療体制の脆弱さ
* 保健所・衛生研究所などの脆弱さ
* 現役世代の貧困
* 食べるものに事欠く学生の貧困
* 生理の貧困に象徴される女性の貧困
* ゆとりのない教室
●【5.この困難を展望に繋げる】では主に次の点に触れました。
▼ 医療・公衆衛生では、本会議質問で次のことを知事も約束しています。
*全国最下位の人口当たり病床数をゆとりのある病床へ
*医師・看護師・保健師など専門家の養成と労働条件整備が肝心
▼ 貧困の根底にある「日本の働かせ方」を正す事が重要です!
*労働分野の行き過ぎた規制緩和を正す
*働くルールを確立
*女性の貧困も根底に働かせ方の問題が
(これらは、神奈川県だけでは困難です。国とより連携し、荒廃しきった働く現場を変えなければ、人間らしい生活はありえません!)
▼ 女性の困難は、コロナ禍の下で一層深まっています。経済的貧困は非正規労働が多いことからも必然となり、一方でエッセンシャルワーカーとして、厳しい仕事を多く担っています。また、DVなどの被害、女性の自殺も、コロナ禍の下で増えています。
▼ 働かせ方の問題、女性の貧困と人権問題は、引続く大きな課題です。
●ゲストに川崎協同病院の事務長を迎え、コロナ感染症の解説や、協同病院のコロナ感染症に臨む姿勢、体制等の問題点、等を話していただき、好評でした。
コロナ感染症の感染予防という観点から、時間的にせわしないというご意見もいただきました。申し訳ありません。私も残念です。
「感染の不安から参加を迷ったけれど、来てよかった」というご意見もいただきました。
開催できてよかったです。アンケートなどの質問には、何らかの形でお答えしようと思います。
参加していただいた方、ありがとうございました。(2021.5.15)