君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

コロナ禍で追いつめられる女性の姿、働く女性の神奈川県集会 |君嶋ちか子|神奈川県会議員

2020年11月14日

働く女性の神奈川県集会、今年は講演の形をとらずに、各地・各分野からのリモートを含めた多彩な報告です。

最初のミニコンサートは、ウクライナの民族楽器バンドゥーラを奏でながら歌うカテリーナさん。チェルノブイリ事故の年に生まれ、キエフでの避難生活、原発いじめにもあったそうです。

長く日本に滞在し演奏活動を続けていますが、コロナでばったり途絶えていると。愁いを含んだ横顔と歌声が印象的でした。

●アメリカ在住のジャーナリスト薄井雅子さんからは、フロイド事件とコロナ感染の状況が。テレワークできない職種が打撃を受けている、ケアワークの8割が女性など、社会的弱者にコロナが襲いかかっている事が浮き彫りになりました。

韓国の状況は、金美珍さんから。非正規・低賃金の職場で働く人、エッセンシャルワーカーに感染が増えている、女性の失業率が高くなり、労働条件全般が低下していると報告されました。

ネパールのミーヌ・マハルジャンさんからは、ネパールは出稼ぎ者の仕送りと観光が主な収入であり、コロナ禍の下で貿易収支は、大きな赤字になっていると。

ベトナム・台湾の方からも報告がありました。

●国内の各分野からの報告も。

*ある自治体の体育施設で、指定管理者の社員としてトレーナーをしていた方。コロナにより解雇となり、声を上げなければと勇気を奮って一人で会社と交渉を行ったそうです。結果的には離職せざるを得なかったのですが、離職票は自己都合で処理されたと。(ナント!駆けつけて支援したい思いに駆られました。頑張れ!)

*JALのキャビンアテンドからの報告もありました。

ゴーグル・マスク・手袋を使用しながら仕事をしています。

コロナ禍の下、賃金が激減し、アンケートでも悲鳴が上がっています。コロナに伴う減便・運休とともに、2008年からの賃金制度大改悪の影響です。組合は賃金改定を要求しています。

10年前に解雇された争議団の解決も訴えています。

*公共職業安定所の非常勤職員の方からは、コロナの影響で、離職者が増えていること、飲食店・アパレル関係で大きな影響が出ていることなどが報告されました。また安定所の職員の中にも非常勤が増え続けている事も。

●「コロナ禍であぶり出されるジェンダー格差」と題する全労連女性部長大西玲子さんの報告を一部紹介します。(項目たてはわかりやすくするため整理、データは確認の結果一部変更しています)

【コロナ禍の下で】

*コロナ解雇7万人に迫る(11月4日厚労省発表)製造・飲食・小売り等に多く。

*1月~10月の新型コロナによる死者約1800人、自殺者数約1万7000人。

【女性に顕著な変化】

*3月に比べ、8月の就業者数は男性22万人減、女性51万人減。

*8月の完全失業率3.0%に対し、若年女性の失業率4・7%。

*休業している女性の比率は男性の3.9倍(7月末)。

【これらの結果】

*女性の自殺者急増 増加率前年比7月16%増、8月40%増、9月28%増。

 ・男性の数は前年とほぼ同じ。

 ・雇用不安と生活苦が女性を追いつめている。

*DVは前年比1.6倍に増加(6月の相談件数)。

*2019年出生数(86万5234人)1947年の統計開始以来最低に。(最高の出生数1949年269万6638人)

【ちなみに】

*2020年平均給与:男性正規561万円・女性正規388万円・女性非正規152万円。

*女性労働者の6割が非正規雇用。

*女性の職域は医療・福祉・小売り・飲食サービスに多く、感染リスクにさらされやすい。その結果、解雇や休業とともに、在職者には大きな心理的負担が。

●集会の報告から見えてくるのは、日本の働き方の脆弱さです。そのしわ寄せを集中的に受けているのが女性です。大西さんも全労連の方針を示していましたが、女性含め働き方を正す事は、社会的な課題です。

私への相談では、シングルマザーの生活困窮が目立ちます。生活福祉資金の融資に関わる相談でもそれが顕著です。シングルマザー支援を何らかの形で強められないかと思案中です。(2020.11.7)

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