君嶋ちか子

きみしま 千佳子
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神奈川県議会議員
活動日誌

注目の雇用調整助成金で思うこと |君嶋ちか子|神奈川県会議員

2020年5月6日

雇用調整助成金について、今回助成率が上がったり、確認項目が簡素化されたりしていますが、それでも使い勝手が悪いと苦情が後を絶ちません。

私も、制度が実態に合っていないと思います。

●例えば、元々、「企業活動の縮小によって休業を余儀なくされた事業主に対する助成」とされていますが、緊急事態宣言に基づく要請によって休業する業種については、生産指標の要件(事業活動の縮小を示す数字)は必要ないと思います。

同様に要請に基づく場合は、休業規模要件(所定労働延べ日数に対する休業実施延べ日数の割合が40分の1・大企業30分の1以上)なども外すべきです。

●また休業協定書の添付が大変な負担になっているとも聞いています。休業協定書自体は、労働者の意向を確認する意味で必要だと思いますが、この急を要する手続きとは切り離す考え方もあると思います。

労働組合がある場合は、組合代表者と取り交わすので、まだ実施しやすいのですが、労働組合がない場合は、代表者を決め過半数の労働者の委任を取り付けなければなりません。これは大変な作業になります(今回特例として、委任状の提出はしなくてもよくなりましたが、作成して事業所保管しなければなりません)。

●雇用調整助成金は1975年に設けられました。主には産業の構造転換のために用いられ、休業だけではなく訓練や出向なども予定された制度でした。適用も指定業種に限られていました。

雇用の維持という点で、雇調金制度は一定の役割を果たしてきましたが、その後日本の労働政策が労働移動促進へと転換する中で、比重は小さくなっていきました。

2008年リーマンショック時に、飛躍的に件数は増えましたが、その後再び、雇用維持を旨とする雇調金制度よりは、民間人材ビジネス重視の労働移動支援助成金に比重が移されてきました。私としては、この流れに反対してきましたが…。

●今回、図らずも新型コロナ感染症の拡大により、再び増加しています。この制度自体は存続しなければいけませんが、休業要請が生じる場合はもっと簡便なものがつくられてもいいのではと思います。

職業安定所在職中、ずいぶん昔ですが、この制度を受理していたこともあります。小企業等でいくつもの仕事を掛け持つ担当者の場合、使いこなすのが大変だろうなと思いました。

現在はずいぶん条件緩和されているようですが、それでも皆さん、大変な思いをされています。

●また支給決定までに時間がかかりすぎるとの苦情も多くあります。これは書類の煩雑さとともに労働行政体制の問題でもあります。毎年定員削減が強行されています。その中で、リーマンショック時も東日本大震災時もそして今回も、少ない人員で奮闘してきました。

神奈川労働局の雇調金窓口の相談が終わるのは、午後9時に及ぶと聞きました。事務処理はそれからです。

労働行政の拡充も願わずにはいられません。災害時などだけではありません。労働行政が日常から役割を十分に発揮してこそ、雇用の安定や労働条件の確保も可能となります。(2020.5.5)

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