●コロナ感染対策などに関わり、神奈川県議会でも臨時議会が開かれました。補正総額は、一般会計で537億8163万2千円。
臨時議会本会議が開かれ、議案審議が各委員会に付託されました。
●文教常任委員会では、コロナ感染症に関わるいくつかの支援策が審議されました。
その一つが、休校が長引く中でオンライン化のために、ICT基盤整備を前倒しで進める予算です。
この提案に対する共産党の態度については、悩んだところです。
というのもオンライン化を望む声があるのは承知しつつ、この基盤整備はGIGAスクール構想の一環だからです。
ICT基盤整備自体は必要と考えているものの、GIGAスクール構想は、経産省の後押しのもと、文科省が「教師や教室を超えた最適空間」と讃え、推し進める構想です。教育産業やIT産業も一大ビジネスチャンスと目しています。
でも私達は、ITプログラムにではなく、教師や生徒間のやりとりにこそ人間の成長の糧はあると考えています。「教師や教室」は超える対象ではなく、その充実こそ図られるべきと考え、この構想には反対しています。
質問は5分しかありませんが、ICT基盤整備後の計画を確認しました。
結局、団の議論も経て、休校の下での基盤整備には、賛成することとしました。今現実的に必要となっているからです。但し、この先進められる構想内容には、生徒と教師が主役であること、現実の学びの環境整備の必要性、などを対峙させていきます。
●今回、他に補正予算に盛り込まれたものは、
★感染対策費でマスクや消毒液の購入。
★特別支援学校スクールバスの過密化を防ぐためのジャンボタクシー借り上げ。40台で14校に割り振る予定。
★休校を補う授業を夏休みに予定。その為の非常勤講師の採用。
★長引く休校の下で、生徒のケアを想定し、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの配置を拡充。
●補正予算関連の4常任委員会(総務・厚生・産労・文教)の開催を経て、本会議採決となりました。
本会議では、全ての議員の賛成で補正予算が成立しました。
今回は委員会・本会議通じて、裁決の場面以外は感染予防の観点から、議員も入れ替え制で、行いました。
○コロナ関連で緊急の制度・施策もあることから、他の委員会の状況も少しだけお知らせします。
○産業労働委員会では、感染症拡大防止協力金について審議。知事がようやく決断した最大限30万円の休業への協力金。この125億円の財源は全て国の臨時交付金です。
共産党の上野議員は、県財政の上乗せで充実させることを求めましたが、支給対象の拡大は考えていない、休業要請期間が延びても更なる支給は行わないという残念な答弁でした。
○厚生常任委員会では、多くの施策が審議されました。
PCR検査数の拡大をめざし、集合検査場設置費4億3720万円、運営費3億4600万が計上されました。私も特別委員会で度々、検査数の拡大を求めてきました。
また、病床数確保のために、
★重症者は「高度医療機関」(救命救急センターやICUを備えた病院。非公表)へ。
★中等症者は「重点医療機関」(県立足柄上病院・県立循環器呼吸器病センター・国立病院機構相模原病院・川崎市立井田病院・川崎市立多摩病院・厚木市立病院など他に民間病院あり)へ。重症者と中等症者合わせ約1000床が確保されています。
★軽症者・無症状の方は、2400室確保。(湘南国際村・アパホテルなど)この確保のために35億1500万円を計上。
重症・中等症合わせて約1000床が確保されています。
国・県ともに、事業者支援、医療現場への支援は引き続き拡充させなければなりません! (2020.4.24)