●県内の保育・子育て後援会の総会に、来賓として参加しました。
この一年間の総括、活動方針、役員選出が行われました。
保育をめぐる情勢では、保育無償化の中でも副食費負担の問題は知られるところですが、ゾッとしたのは、指針で新たに設けられた「国旗・国歌に親しむ」という項目。森友学園ばりのことが保育所・保育指針の改定により進行しています。
来年度予算をめぐっても、財政制度審議会において、土曜保育の「公定価格」減算が狙われています。
●働くことも子育てすることも常に攻撃にさらされるのが、この国。安心して働き、子どもに健やかな発達を保障しようと思えば、私達は闘わなければなりません。保育園通いの頃を思い出します。保護者会活動はそれらの礎でもありました。
でも今は、過酷な働き方が進行し、保護者も分断を余儀なくされているんだろうなと思いながら。
●講演は、今話題の田村智子(参院議員)さん。「桜を見る会」がホットな話題になる前から予定されていましたが、10月の「桜」をめぐる国会質問以降、超多忙となりました。でも何とか駆けつけていただき、リアルな国会情勢を伺いました。
強調されたのは、野党共闘。共産党の国会質問だけでは、マスコミの扱いもここまでの広がりにはならなかっただろうと。
田村さんの質問時も、野党のフォローが印象的でした。野党合同でつくられた調査チームは、17人からスタートし、今70人超。何チームにも分かれて、調査を進めているそうです。
●当初は、桜を見る会の予算超過が甚だし過ぎるという事から始まった調査でしたが、その過程で次々と問題が噴出し、民主主義が問われる問題にまで及んでいると。
桜を見る会は、税金を用いながら首相と自民党の後援会の場と化しているとのこと。
そのことを質されても国会でまともな説明もせず、資料を廃棄したと強弁する、まさに民主主義の根幹に迫る問題です。
「このまま逃げ切ることは許さない」の思いに溢れていました。もちろん参加していた私たちも同感です。
●保育問題に、田村さんは長年携わってきました。
小泉政権以来、公私間格差是正の補助制度潰しや、公立保育園潰しが激しくなります。その結果、保育士給与は下がり続け、保育士不足にも繋がっていると指摘。
企業参入が進められ、ネット申請・面接無しで保育園がつくられれているそうです。調査に行くとワンフロアに0~5歳児が詰め込まれていたり、保育園申請がなされながら、実際にはただの原っぱ状態という詐欺まがいのケースまであったそうです。
これらの流れを概観しながら、今回の奇保育無償化も、消費税10%増税を交わすための思いつき的政策であると批判。
●思いつきが激し過ぎるのは、保育だけではありません。破綻した大学入試改革も、働き方改革と称する公立学校への変形労働時間制導入の動きも。
政治ともいえないほど劣化した安倍政権の仕打ちの下で、心穏やかに生きることが、実に困難な国になっています。(2019.12.3)