● 県議会では、厚生常任委員と地元選出議員が案内を頂きました。
2015年から工事が行われ、今年12月オープンが予定されています。今回の整備に関わっては、医療と福祉の連携強化、ロボットを活用したリハビリテーションなどが強調されていました。
● 開棟式の後、内覧会に参加しました。まず3階へ。
ここは子ども中心の病棟です。食事含め日中過ごすデイルーム、開口部も広く気持ちの良い部屋です。隣にプレイルーム。院内教室カモメ学級も並んでいます。
病室は個室から4人部屋まであり、個性や状態によって使い分けるそうです。
洗面台も子どもの大きさに合わせ、三通りの仕様があります。写真の一番右は高さが調整できます。
● 2階のリハビリテーション室は圧巻です。その広さには参加者一同思わず声を上げました。理学療法と作業療法を同じ空間で行えます。
水治療法訓練用プールも、ゆったりと設けられていました。一方作業療法としてドライビングシュミレーターも備えられていました。いずれも他の施設ではなかなか見られないものだそうです。
2階フロアには言語療法室や職能訓練室も設けられています。リハ施設として職能訓練室を有するのは、ここだけということです。
● 様々な補助具も展示されていました。チェアスキーは、神奈川リハが開発に大きく関わり、パラリンピックにおいても大活躍しています。
車いすとして使用しながら立位も可能な電動スタンドアップ車いす、足先の力で自在に動けるアクティブループチェア、等のすぐれものが。
またリハビリを助ける筋電義手、パワーアシスト、脊椎損傷用歩行アシストリウオークなども、大いに役立っているそうです。
電動スタンドアップ車いす アクティブループチェア 筋電義手、右がパワーアシスト脊椎損傷用歩行アシストリウオーク
● すぐれた施設や用具を見せていただきながら、それはそれで頼もしく嬉しいことなのですが、神奈川リハの指定管理料引き下げ、それによる賃金の低下、結果として引き起こされている離職者の増加などが頭をよぎります。
式の中でも事業団の方から、「神奈川リハの水準は東洋一と言われ・・」というくだりがありましたが、離職者が続く中でその水準が保てなくなるという訴えを職員の方から何度か伺っています。
行き届いた施設とともに、何より大切なのがそこで働く人々によって生み出される優れた技術と利用者へのあたたかいまなざしです。そして、それを保障するのが十分な人員とふさわしい処遇です。
体制や処遇の心配をせずに医療活動が存分に行える環境整備を、と強く思いながら施設を後にしました。