君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

容赦なく生活保護の削減続けてきた政府

2017年10月28日

神奈川生存権裁判2周年を記念した集会で、「生活保護の現状と生存権裁判の意義」と題する田川英信氏の記念講演がありました。生活保護の現状がよくわかりますので、ポイントを紹介します。

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生活保護で何が起きているか
<~2013年>
 社会保障制度改革推進法・社会保障プログラム法により、自公民の3党合意により、「自助」「自己責任」を基調とする社会保障制度改革が行われた。日弁連会長声明は「国による生存権保障を否定するに等しく、日本国憲法25条1項及び2項に抵触する恐れ」と指摘。
<2013年8月~>
 保護基準は、国会ではなく厚労大臣の裁量にゆだねられている。その理由は、保護基準は政治的に左右されることなく、合理的な基礎資料(社会保障制度審議会の最低生活水準に関する調査資料)に基づくべきとされているから。
それにもかかわらず、基準部会の議論を無視して、まさに政治的な判断がなされている。生活保護基準を1割下げるという自民党公約によるもの。そのために部会とは全く別の検討や操作が行われている。
<2014年7月1日施行 生活保護法改悪~>
*申請の厳格化
 保護申請は基本的に文書で行うとされているが、例外を認める但し書きを修正加筆し、実質的に口頭申請を困難にしている。
*扶養義務の強化
*不正受給への罰則強化
 返還額に4割増の返還を要求することができる。
<2015年~ 住宅扶助基準の加算・冬季加算の削減>
*住宅扶助切り下げにより、転居2万世帯、転居指導中7万世帯に深刻な影響。
*冬季加算引き下げ「一般低所得者世帯の光熱費のほうが下回っている」との理屈のもとに。
*開始時だけだった資産申告書を毎年求め、世帯員全員の通帳を確認。

●今後も、財務省の強い意向として「生活保護は一般世帯から見て不公平感がある」として支給水準の引き下げを強く求めている。
*さらなる就労促進。
*加算の重複があるとして、削減項目を探っている。障害者加算などの見直し。
*1級地・2級地を「格差是正」と称して切り下げを検討。

▼2年前に生存権裁判が立ち上がり、25条共闘も作られました。生存権をかけて、生活をかけて闘わなければいけない日本社会が情けなく悔しかったことを思い出します。
医療・介護とともに生活保護の削減狙う政府。
削減の対象がえげつなさ過ぎて、泣けてきます。
それぞれの分野での闘いとともに、政治の在り方を変えていきたいと心から思います。(2017.10.26)

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