今回は藤井議員です。
●第一に取り上げたのは、境川の改修を促進させることです。神奈川県と東京都流域との工事進捗の差があまりに大きく、住民が困惑している状況伝えながら、整備目標を達成するにふさわしい予算の確保を求めました。
答弁は「国の交付金の活用を図りながら」にとどまりました。
●次に取り上げたのが、交通安全施設の整備です。更新時期が過ぎたのに、更新されていない信号機や道路標識が余りに多いことを指摘し、これも予算を大幅に増やし、県民の安全を確保することを求めました。
知事の答弁は「限られた予算だが前倒しでやりくりしている」と増額の意思はありません。
●三つ目は、県営住宅の改修整備についてです。希望者が多いにもかかわらず、空き室が整備されず入居者募集の対象としていない現状の改善を求めました。笹山団地の例でいうと、222戸の空き室に対して42戸の募集しかできていません。入居中の部屋も甚だしい傷み具合を示し、改善を求めました
予算に限りがあるからとしながらも、空き室整備費は1.5倍に増やしたとの回答がありました。
●四つ目は、国保の都道府県化についてです。高過ぎる国民健康保険料に対して悲鳴が上がっています。
保険料が上がっているのは、国が国庫負担を縮小させ続けているからです。その一方で、非正規雇用者や無業者などの増大もあり、加入者の所得は下がり続けています。
都道府県を保険者とする今回の制度改革は、市町村の一般会計から保険財政への法定外繰り入れを解消させることを一つの目的にしています。これを強行するならば、さらに保険料が上がらざるを得ません。
共産党は、国保財政の管理者ともなる県が市町村に対し、法定外繰り入れ解消を押し付けることなく、市町村の判断を尊重することを求めました。
これについて知事は直ちに解消することは困難だろうと回答しました。議会で正式に述べたことは大きな意味を持ちます。今後各市町村が、議会でも住民運動でも、法定外繰り入れの充実を求めていく際の保障になります。
●五つ目にリニア(新幹線)建設に関わり、水源林整備協定が不当に扱われ、環境破壊を招いているとともに県費が損なわれている実態を指摘し、リニア建設の中止を求めました。
●最後に、厚木基地で行われた銃体験について、知事が抗議することを求めました。
4月29日、米軍が「日米親善春祭り」において、子どもを含む見学者に対し、実際に銃に触れさせ構え方などを体験させていた問題です。
2013年に横須賀で同様のことが起きています。触れることは固より、銃器の展示はやめさせることを求めました。これに対して知事は「米軍に留意するよう働きかけていく。抗議はしない」との回答でした。
▼質問の1~3を通して、知事が財源不足を強調する姿が際立ちました。でも交通安全や暮らしを守ることは自治体が真っ先にやるべきことです。優先順位を変えて、住宅や河川の整備、交通安全のための財源を確保すべきです。(2017.6.19)