●私が所属している「かながわ総研」は、神奈川県平和委員会・神奈川自治体問題研究所とともに「かながわ軍需産業研究会」をつくっています。
先日神奈川の軍需産業に関する学習報告会を行い、大きな反響がありましたが、今回相模原の状況について勉強会を行いました。
●<相模原のこれまで>
◆相模原は1937年から軍都計画が進められ、1938年に相模兵器製造所を開設。1940年には相模陸軍造幣廠と改称し、約1500両の戦車を製造。製造には三菱重工・日立製作所などが関わっていた。
◆三菱重工は、戦前・戦後通じて巨大軍事企業であり、日本の軍事産業をリード。
◆旧相模陸軍造幣廠内に小松製作所相模原作業所(株)が作られ、後に相模工業(株)となる。最盛期には1万人を超える労働者を擁したが、朝鮮戦争休戦以降は撤退。
●<相模原の現在>
◆相模原は横須賀に次ぐ基地密集地であり、在日米軍唯一のミサイル司令部が存在。「宇宙・サイバー電子線」領域を含む「多領域作戦」部隊の新たな司令部の創設(候補地キャンプ座間)も予定されている。そこにJAXAが加わり、「宇宙・航空産業」の地域クラスターが形成されようとしている。
◆米陸軍は「多領域任務部隊(MTDF)」を5か所設置予定。その一つは日本に設置することを予定。(「多領域任務部隊」とは、あらゆる領域で作戦が取れる統合部隊。複数の領域で同時に作戦展開が可能、敵の指揮・通信・兵器システムを無力化、敵の意思決定を妨害する情報作戦等々)
◆各種ミサイル開発と契約企業
| ミサイルの種類 | 主たるメーカー | 生産体制 | 契約額 |
| 地上発射型 巡航ミサイル | 三菱重工 | 主要協力企業;川崎重工 | 1734億円 |
| 新地対艦・地対地 精密誘導弾 | 三菱重工 川崎重工 | 川崎重工(エンジン) | 322億円 |
| 島嶼防衛用 高速滑空弾 | 三菱重工 IHI | 3147億円 | |
| 極超音速 巡航ミサイル | 三菱重工 IHI | IHI(エンジン) | 584億円 |
| トマホーク(米) | レイセオン(米) | 3500億円 | |
| 水上艦発射型 ミサイル | 三菱重工 | 協力企業;川崎重工 | 開発契約269億円 量産契約1734億円 |
| 潜水艦発射型 巡航ミサイル | 三菱重工 | IHI・川崎重工・ 富士通・三菱電機 | 開発契約584億円 |
| JSN(ノルウェー) | コングスベルグ | 伊藤忠アビエーションと契約 | |
| JASSM(米) | ロッキードマーチン | ||
| 空中発射型 巡航ミサイル | 三菱重工(予定) | 研究段階 |
●宇宙はもはや戦闘領域
米軍ジョンレイモンド宇宙作戦部長「宇宙はもはや平和的空間ではなく、戦闘領域になった」「中国が2007年にミサイルで衛星を破壊する実験を行い、中・露は衛星攻撃兵器の開発や実験を続けている」「強い立場に立つことでしか、宇宙の平和的環境は確保できない」。5月に発足した自衛隊の「宇宙作戦隊」についても「宇宙軍と緊密に連携すれば、日本の作戦や情報共有能力が高まる」と述べています。
相模原は今や宇宙と切っても切れない関係にあります。宇宙領域の問題は、かなりのボリュームとなるので次回に。(2026.5.18)



相模原に見る軍需産業 |君嶋ちか子|前神奈川県議
問題は制定過程ではなく、その内容 |君嶋ちか子|前...
元米軍基地が平和のシンボルに! |君嶋ちか子|前神...


