「平和で明るい神奈川県政をつくる会」主催の県内基地調査に参加。
●最初に横浜ノースドッグ。工事のため遠くから眺めるだけになりましたが、状況をノースドッグ連絡会の方から聞きました。
▲幕末、軍港として開かれる
▲敗戦とともに米軍が接収
▲当初は、朝鮮戦争やベトナム戦争の兵站基地。
▲その後情報収集の拠点に(揚陸艇以外に音響測定艦・海洋調査艦・弾道ミサイル追跡艦等)
▲オスプレイの搬入拠点
▲「重要土地利用規制法」の注視区域に指定され、連絡会の監視活動が規制対象に。
●続いて横須賀基地へ。
▲1973年:空母ミッドウエーの母港化、2008年原子力空母母港化
▲現在は、指揮艦1・原子力空母1・イージス巡洋艦1・イージス駆逐艦10の計13隻の母港
▲安保三文書に伴い、自衛隊基地強靭化
▲トマホーク導入、アメリカから400発購入(自衛隊が敵国領土の攻撃手段を持つ)
▲アメリカ以外の軍艦も次々と入港(英国・オーストラリアなど)
▲PFAS問題、米兵による事故・事件も引き続く切実な課題。
横須賀基地が観光の対象となって賑わっていることに驚き。
遊覧船ガイドは誇らしげに「アメリカ本国以外に原子力空母があるのは日本だけです」「皆さんラッキーです。今日は潜水艦が3隻も」などと案内。艦船乗組員と手を振りあっている観光客にも大きな違和感。これらの艦船が何を目的としているのか、なぜこんなに無邪気に関われるのかが不思議。
横須賀市に住むOさんに聞くと「基地反対だけでは市民に通用しない」と。
●最後に厚木基地。
▲厚木基地の変遷
*1938年、日本海軍航空基地として設置される
*1945年米軍接収
*1950年朝鮮戦争勃発、米海軍厚木航空基地に
*1964年4月5日 厚木基地に向かう米軍戦闘機町田市中心部に墜落 4人死亡32人負傷
*1964年9月8日 米軍ジェット機が舘野鉄工所に墜落 5人死亡3人負傷 この年の米軍機墜落事故は9件にも及ぶ
*1973年 米空母ミッドウエー横須賀初入港 空母艦載機が厚木基地に飛来 夜間離発着訓練が繰り返される
*1977年9月27日 厚木基地のファントム偵察機が横浜市緑区に墜落 3人死亡5人負傷
*2012年 P1哨戒機配備
*2018年 空母艦載機部隊岩国基地に移駐
*2022年 オスプレイ初の整備機が厚木基地隣接の日本飛行機厚木工場に搬入される
▲厚木基地の概要
*面積は506万8806㎡(東京ドーム108個分)78%綾瀬市22%大和市 市の発展を阻害
*飛行場・消防署・病院・郵便局・住宅・礼拝堂・銀行・スーパーマーケット・体育館・テニスコート・ピクニックエリア・劇場・図書館・学校等々あらゆる設備が
▲オスプレイの整備拠点に
*米軍はMV22オスプレイ定期整備について、2021年7月~2030年までの請負契約を日本飛行機厚木工場と結ぶ
*オスプレイ事故死はこれまで65人
▲日米合同訓練の拠点
▲騒音・部品落下・米兵犯罪などが市民生活を脅かす
▲基地周辺の引地川・蓼川・本蓼川敷地内の地下水からは、国の暫定基準値(1リットル当たり50ナノグラム)を大幅に超える(引地川238ng/L・本蓼川地域2600ng/Lなど)PFOSが検出されている(基地内の火災や消火訓練などで使用された泡消火剤が漏出したと考えられる)
▲土地利用規制法の対象に
少し高いところから基地を眺めると、広大な基地が町を分断していることがわかります。建物がないために空は広く、「あーこれが基地でなかったならなあ」と思いながら空を仰ぎました。(2025.9.25)