●「愛と平和」をテーマにうたい続ける合唱団いちばん星が、30回記念コンサートを迎えました。
<第一部>30回の歴史の中でうたいつぎたい歌
多摩川の流れ、リムジンガン、チビチリガマなど、懐かしい歌が続きました。
<第二部>「合唱団かわさきユースハーモニー」ステージ
この合唱団は、二年前に発足。違う学校違う学年の子どもたちが集い、練習しています。大きな舞台で緊張の面持ちでした。
<第三部>みんなで歌おう 四季の流れを描いて
会場と舞台が一体となって。
<第四部>平和のステージ 公募シンガーとともに
混声合唱組曲「ヒロシマ」を、公募の方々とともに歌い上げました。この曲は、いちばん星にとって特別なものです。広島市在住の詩人ゆうきあいさんの詩に、いちばん星の依頼により朝岡真木子さんが曲をつけたもの。2018年の初演に次ぐ再演となります。
●30回目にかけた思い、とりわけ平和にかけた思いが伝わってくる舞台でした。
平和という点では、ウクライナとガザが未だ戦場であること、さらに今年は日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞に至る長い歩みにもエールを送る、そんな思いだったのではないでしょうか。
●年月を感じさせるのは、やはりメンバーの変化です。Yさんは夫さんの介護のために練習に参加できず、この日は舞台に立っていません。
またSさんは立ち続けるのが困難になり、椅子を用いて歌いました。でも舞台に立つ姿を見ることができて本当にうれしかったです。そして退場の時の歩く姿は、普段より元気に感じられました。
●私は2016年12月に娘の優を失いました。その直後2017年1月のいちばん星コンサート。この時にはある方が、私とともに泣きながらずーっと手を握ってくれていました。また会場の沢山の方からも気持ちが寄せられました。
その気持ちがうれしいのとともに、歌声は、娘の死に揺らぐ私の胸にぐんぐんと迫ってきて、舞台は滲むばかリでした。
それ以来、このコンサートの時にはいつも2017年の舞台とダブって涙が出てきます。また平和を願う歌声に共鳴する涙であることは、言うまでもありません。戦火で命を奪われた人、残された人がどれだけいる事か。「もうやめて」と叫ばずにいられません。(2024.12.22)