●「高等教育の無償化へ 緊急の対策をもとめます」の署名を元住吉駅東口で行いました。
●日本は異常な高学費の国です。この50年間で国立大学の学費は約50倍、私立大学は約10倍となっています。結果、一年間の授業料は国立大学535,800円。私立大学は平均で約100万円に。
日本の国内総生産に占める教育機関への公的支出割合は2.8%(2019年)であり、OECD(経済協力開発機構)加盟比較可能な37か国の下から2番目です(OECD平均は4.1%)。また高等教育を受ける学生の私費負担の割合は、日本は67%とOECD平均の31%を大きく上回っています。
この高学費は教育の機会均等を大きく損ねています。
日本のような高額の入学金も世界で例がなく、合理的な理由もありません。いわゆる滑り止めとして複数の入学金を払わざるを得ないことも少なくありません。現状では入学金を充てにした運営となっているのでしょうから、廃止に向けた措置も必要となってきます。
●加えて奨学金は貸与制が中心で半数は有利子ですから、卒業後の返済は大変な負担になっています。
日本学生支援機構の借入総額の平均値は310万円、奨学金の負債総額は全国で10兆円という驚くべき金額になります。
「奨学金は返さなくてもいい」が世界の常識です。
以前話した若者は、「奨学金返済は月8万円、部屋代・光熱費を払うともうほとんど残らない。なんのために働いているかわからなくなる」と嘆いていました。
●これらの状況を受けて請願項目は、
1 国の助成で、直ちに国公私立全ての授業料(大学・短大・専門学校)を半額にすること。
2 大学・短大・専門学校の入学金をなくすために、国は必要な措置をとること。
3 本格的な給付奨学金(75万人に自宅生月4万円、自宅外生8万円)をつくること。
4 国が拠出して、貸与奨学金の返済を半額免除すること。
●署名に応じてくれた方、「学費半額じゃなく無償にしていいんじゃないの」と言ってきました。私は「共産党も無償化を目指していますよ。今回は当面する要求として財源的な問題も考慮して半額としましたが」と説明。この方は「今、産油国だっていずれ枯渇するんだから人を育てることが大事と教育にはお金を使っているんですよ。資源のない日本で人を育てないでどうするんですか」と。
私ももちろん強く共感。「人を育てることの方がよほど国を守ることに繋がりますよね」と二人で納得。(2024.8.28)