●西加瀬プロジェクトについての第2回住民集会が行われました。川崎市やダイワハウスの説明会ではなく、住民が主体的に集会を開くということに粘り強い力を感じます。
●びっくりしたのは、中原区内の10人の市会議員全員に案内を出したのに、返事があったのは市古議員と高橋議員だけという状況。ある議員は、「返事を出せるかどうかわからない」といったそうです。「出席できるかどうかわからない」というのはあり得ますが、「返事を出せるかどうかわからない」というのは理解不能です。
賛否は色々あるとしても、出欠の返事さえ出さない? イヤー驚きました。
●次に驚いたのが、放送されたものを見た限りではそれなりに実態を伝えていると思った「噂の東京マガジン」ですが、取材時には住民に対しかなりプレッシャーをかけていることです。
取材を受けた方が「明らかな反対の言葉は報道しないといわれた。オブラートに包むように言われた」「示したデータ含め、肝心なところはカットされている」と実態を訴えていました。
製作者の苦心の結果なのか、余計な忖度なのか、判然としませんが。
●改めて怒りを覚えたのは、住民の切実な声に市も議会も背を向けている事。
以前の「計画の中止を求める請願」に賛成したのは共産党のみ。
それ以降も度々訴えているのに、川崎市や共産党を除く他の議員は「法的に問題は無い」として、住民の願いや切実な実態には目を向けようとしません。
でも、巨大物流倉庫の影響・被害は甚大で、「法的にクリア」だけで放置できる問題ではありません!このまま、計画を許せば交通渋滞・振動・交通事故等々、儲けのために住民の暮らしが犠牲にされる街になってしまいます。
だからこそ、住民は粘り強く声をあげ、知恵を絞り、行動しているのです。参加者は「子どもたちに手渡せる街にしたい」と。行政や議員は、住民の当たり前の願いに寄り添うことが大事な仕事です。なぜ住民の「平穏に暮らしたい」という当たり前の願いにこうも冷たいのでしょうか。
●法的に瑕疵がないというのは最低基準ですが、十分条件ではないことがしばしばあります。
そのような時に行政や議員は「住民の暮らしを守る」という観点から、法的強制力はなくても、調整力を発揮して関係者に働きかけるべきだと思います。でなければ、住民は限られた情報、限られた力(財力も執行権限もありませんから)で、孤立無援となってしまいます。
行政はもちろん地域の産業にも配慮が必要ですが、長く住み続けている住民の「普通に暮らす権利」と新しく乗り出し利益を上げようとする企業を、同等に置くことは誤りだと思います。安心して暮らし続けられる街であるために、自治体はもっと役割を果たすべきです。(2023.10.28)