●県議団と各団体の懇談がこの間精力的に行われていました。私も参加したいと思いながら、都合がつかない日が多く殆どダメ。私として2回目の懇談は、公益社団法人神奈川県介護福祉会の方々。
●県議団に対して次の3点が示されました。
1 介護福祉士に対する基本的かつ徹底的な知識教育機会の提供。
2 介護福祉士に対する基本的かつ徹底的な技能教育機会の提供。
3 介護職が、業務上の悩み等を相談できる場の創設。
介護福祉士は、学校の教育課程を経なくても、国家資格の取得が可能です。要支援者の命と生活を支える専門職に対して体系的な知識教育が必要との趣旨です。
また2017年の介護福祉士国家試験以降、実技試験が廃止されたことから、基本的な技能を習得している介護福祉士が激減しているといいます。
3については、対人援助業務ならではの悩みが多くあるとのこと。退職につながることも少なくありません。気軽に相談できる場が求められています。
●当会は、県の福祉未来局に対しては、より具体的に以の下研修を求めています。
<倫理研修>
近年、介護福祉士の虐待や犯罪などのニュースも少なくありません。職業倫理がもっと定着していれば、状況は違っていたのでは、と提起しています。
<専門的知識の研修>
<マネジメント能力の研修>
実務者研修にはマネジメントが含まれていません。人材の確保・定着にはマネジメント能力を高め、チームリーダーの存在が必要としています。
<認定介護福祉士の運用>
専門性を高め全体を引き上げるために、2016年から認定制度が開始されています。全国で118名が認定され、神奈川では23名が今年認定される予定。
<生活支援技術の研修>
初任者研修では同技術の研修が行われていますが、一通り経験する程度で習得には程遠く、一方実務者研修では通信教育も可能とされており、生活支援技術の練習がないまま介護福祉士になる人が大勢存在するということです。
いずれも地域医療介護総合確保基金の活用を図るべきとしています。
●今回初めて懇談を行った介護福祉士会は、介護福祉士の職業倫理及び専門性の確立などにより、県民の福祉の増進に寄与することを目的とし、2012年に設立されています。
介護従事者の労働条件の厳しさ、不十分な処遇、それらの結果としての離職率の高ささはよく知られているところであり、処遇の改善や専門性の確立は、誰にとっても望むところです。
私自身の大きな関心事であるとともに社会としても、現在の状態を放置することはできません。
県議団と連携しながら、これら真っ当な要望の実現をめざしたいと思います。
会の皆さんの、明快な受け答えや説明がとても頼もしく印象的でした。
あ、そうそう、印象的な話の一つは「介護士の体制が十分で、丁寧な介護が可能な施設では、利用者の方も表情が穏やかでゆったりと過ごしている」というお話。当たり前といえばそうですけど、現在の困難な状況で希望を抱かせてくれますす。
是議施設見学をさせていただきたいところです。(2023.8.1)