●この11日はいいニュースが飛び交いました。
第一は、県の聖火リレー中止!
6月28日~30日で予定されていた3日間の公道走行を中止としました。3会場(藤沢市辻堂神台公園・相模原市橋本公園・横浜市赤レンガ倉庫)において、点火セレモニーのみ行うとしました。
第二は、ライブサイトの中止!
片瀬東浜海水浴場と小田原城址公園で予定していたパブリックビューイング含むライブサイトを設けないとしました。
本来なら大画面の下で感動を共有したかったでしょうけれど、今はそれができる状況ではありません。「反対の声を押し切って強行開催したとしても無観客にせざるを得ない」というほどの状況で、ライブサイトに人を集め歓声を上げる場をわざわざつくるなどあり得ないことです。
「今月20日で、蔓延防止等重点措置が解除できたとしても、現在の感染状況では外出自粛要請を継続する必要があり、聖火リレーはできないと判断した」と黒岩知事の11日の弁。
私たち県議団も7日には、これらの中止とオリンピックそのものの中止を国に迫る要請を強く働きかけていました。
●川崎市も聖火リレー中止! そのほかの自治体も続々と!
川崎市は、「6月30日に最大限約1万3千人が観覧する聖火リレー出発式と公道での聖火リレーを行う」と5月26日に発表していました。このコロナで苦しんでいる時期にこの発表をするか!とは思いますが、当然ながらこの発表に市民の反対の声は強く、市民による記者会見や署名提出も行われていました。
そんな反対の声と県の中止発表も影響したのか、川崎市も突然この日「聖火リレーについては行わない」と発表。
同様に出発式を予定していた三浦市、箱根町も式の中止を決めました。
また藤沢市も、聖火リレーと市役所イベント広場で行うとしていたライブサイトを中止。横浜市も同様に、聖火リレーと大桟橋ホールで行うとしていたライブサイトおよび市役所で予定したパブリックビューイングを中止すると発表しました。
●これらは当然だと思います。共産党議員団による各自治体での取り組み、市民各層による不安や反対の声を届ける取り組みも当局に寄せられました。
これらを受けたまともな判断はもちろん歓迎するものですが、一方で私は、政権やJOCを初めとしたオリンピックを何としても行いたい勢力の「誤った決意」を感じます。
「周辺を削ぎ落して反対の声をかわしながら、本体はなんとしても守るぞ」とでもいうような決意です。黒岩知事も「競技大会開催については死守したいというのが、私の率直な思い」と言ってのけました。
●学校連携観戦プログラムは、子どもたちに競技観戦を進めるために、通常より安価にチケットを提供する仕組みです。県や各自治体はさらに補助をしていますが、現在までのところ、平塚市・南足柄市・中井町・松田町・山北町・開成町は中止を決めています。
その他の自治体は、まだ観戦させたいという思いを抱えているということです。税金で補助をしながら危険な行為を予定通り進めようとするこの図は、何とも矛盾に満ちています。(ちなみに県は、当初キャンセルは3月までとしていましたが、現在は6月23日までは認めるとしています)
様々な力が働いている事でしょう。でも住民や子どもたちの安全を確保するという当たり前の判断を各自治体に強く求めます。
そしてそれと同様の趣旨から、命を守る為に、日常の普通の営みを早く取り戻すために、オリンピックの中止を国に求めてほしいものです。競技だけに絞ったとしても、安全な実施などあり得ないことは、これまでも多くの角度から指摘されているのですから。(2021.6.11)