●県の緊急事態宣言による休業要請に伴い、ネットカフェなどが実質的に宿泊の場となっている人たちの居場所が直ちに問題になります。
神奈川県は、急きょ港北区にある県立武道館を宿泊場所として用意しました。この報せにホッとしつつ、実態を把握するために訪れました。
●5月6日までを予定し、62床の災害用ベッドを用意しています。受け付け時には体温、名前などを確認します。
路上生活をしてきた方なども対象としています。
ちなみに熱が高い方は、別室で過ごし様子を見ます。対象となる方が実際にいましたが、大事には至らなかったそうです。
●広い道場にブースを設け、中にベッドが置かれています。一人3枚の毛布を用意しています。ブースの柱は段ボール製、軽くて丈夫です。他の場面でも活用できそうです。
各ブースは、感染対策も含め3メートル離れて設けられ、2メートルの高さのカーテンで区切られています。
温水シャワーは使用できます。
●この日で44名の方が利用。女性はフロアを変えて設置され、現在は5名の方が。
締め切り時間を設けず随時受け付けています。
私達が訪れたのは午前10時。寝ている方もいましたが、昼間は仕事に出ている方が多く、全体的に静かでした。
中には生活支援コーナーも用意され、援護などに繋げます。現に相談中の方もいました。
●この運営に当たる職員の方(8人)も大変です。他に休館時体制の指定管理事業者も加わりますが、休みなしで通常とは違う仕事に従事するのですから。
コロナの感染拡大に伴い、県庁各係が対応に追われ、皆さんのお顔には疲労の色も。
昨年の台風時にも痛感しましたが、個人では対処できない場面では、公務がなければ生活が守れません。
ひたすら行政のスリム化を求める流れに、私は反対してきました。今も声を大にして言いたい!「減らしてはならない部門、採算性だけが物差しではない部門を大切にせよ!」と。公務・医療体制・公衆衛生体制はもちろん保育・介護等々。どれもこれも人間の命を守るために、安心して暮らすために必須なのですから! (2020.4.17)