●「安倍改憲NO!オール川崎集会」は、今まで川崎区の稲毛公園で毎年、12月8日に開催されてきました。
首相による改憲が国会発議をねらっている今、初めて4月の平和公園で開催されました。
この集会が初めて行われた4年半前、各政党が揃って旗を掲げたことが、とてもうれしかったのを覚えています。一時的な共闘にせよ、「安倍改憲を許さない」の一点で手をつなぎました。
それから様々な局面はありましたが、今も意気高く取り組まれています。
●ゲストスピーカーの清水雅彦(日本体育大学教授)さんのお話しで印象的だったことは二つ。
そのひとつは、共闘を語る時に「市民と野党」とよく言われますが、そこに清水さんは労働組合を明確に加えていたことです。
私はこれが腑に落ちました。この「安倍改憲NO!オール川崎」においても、川崎労連はじめとした労働組合がいつも取り組みを支えています。従来の組織が軽視されがちで、労働組合等も既成のものとして片づけられてしまう傾向があります。
でも、組織としての持続性や蓄積もある労働組合と市民が共に闘うことは、互いにプラスにもなり、発揮する力も大きくなるに違いありません。
●またひとつには、安保法制に反対する運動が大きく進んだ要因を、これも明快に示していた事です。
清水さんは、要因として、「総がかり行動実行委員会」が成立したことを指摘。
「戦争させない1000人委員会」「解釈で憲法9条壊すな!実行委員会」「戦争する国づくりストップ!憲法守り・活かす共同センター」これら三つの団体が、それまでの経緯や対立をさておき、総がかり行動実行委員会として結集し、多くの人の参加の場をつくり出してきました。
●「戦争させない1000人委員会」共同代表の福山真劫氏は、ある講演で言っています。「ことごとく対抗してきた者がなぜ共闘に踏み込んだのか。日本の平和と民主主義、憲法が破壊されようとしている。戦争する国に踏み込んでしまう。私を突き動かしたのは、日本が崩壊していくかもしれないとの危機感からです。勝つためには共闘しかないのです」。同感です!
福山氏は、自治労本部で長く役員を務めた方です。2009年まで原水禁国民会議の事務局長を務めながら、対立していた原水協(私達は毎年原水協の主催する世界大会に参加)の2018年大会に登壇して挨拶をしています。
共闘の力は、まさに相乗作用を引き起こすと思います。
清水さんは、学生時、赤旗と社会新報の熱心な読者だったと語っていました。ちなみに三つの構成団体のひとつである「戦争する国づくりストップ!憲法守り・活かす共同センター」は全労連が中心的な役割を果たしています。
●集会後はパレード。パレード解散地点のグランツリー前では、スタンディング。長いスタンディングの列となりました。
でも、本当に残念なことに、道行く人の関心は高いとは言えません。政権の国民への愚弄があまりにも長きにわたることへの諦めでしょうか?悪政に慣れてしまったのでしょうか?
でもでも、怒ることを忘れないでほしい!想像力をはたらかせ、憲法改悪後の世界を恐れてほしい!今も刻々と民主主義も自由も奪われていることを正視してほしい! (2019.4.21)