●15日から第二回定例会が本格化し、16日は厚生と総務の常任委員会が開かれました。いずれも専決処分の承認を求める開催です。
専決処分とは、地方自治法に基づき、議会を開くことができない時などに急を要する場合は、自治体の長は「その議決すべき事件を処分することができる」というものです。
●その内容の一つは、介護保険法及び施行規則が改正され、4月1日に施行されたことに伴い、介護保険法施行条例を同日で変える必要が生じたものです。介護医療院の変更許可手数料の扱いに関わるものです。私たち県議団は、療養病床削減に繋がる介護医療院の促進には反対していますので、これに関わる二つの議案に反対しました。
●一方で、神奈川県立保健福祉大学の徴収料金上限額については、認可に賛成しました。金額は変わりませんが、公立大学法人として認可を求めることが4月1日から必要となったものです。公立大学法人化には反対していますが、実際に4月から発足しているため、今後内容に即して判断していくこととしました。
●ともに生きる社会神奈川憲章の理念実現をめざし、3月に開催した「みんなあつまれ」の実施報告がありました。
これに対しては、各会派から問題点の指摘が集中しました。
私も繰り返し実施に当たっては当事者が実行委員会に参加させていないことなど指摘してきましたが、結果的にも、当事者参加も少なく、趣旨の浸透も極めて不十分だったと思います。
イベントに傾きがちな県政に対する批判も多く出されました。
理念の啓発として、このようなイベントを繰り返すのではなく、より具体的な施策を充実させて、障害のある方が生き易い社会を保障していくことを求めました。
●津久井やまゆり園園舎の取り組み状況が報告されました。千木良園舎は、3月から除却工事(解体)とともに新築及び改修工事の設計が始まっています。また芹が谷園舎については、民間活力活用の「設計施工一括発注方式」を用い、維持管理業務もその発注に含めるとしています。業者選定に関わりアドバイザリー委託業務を実施するとしています。
採算性のみに傾くことなく、施設の役割を重視した建築及び運営を求めました。
●かなチャンTVにおける動画配信の停止も報告されました。
動画出演のタレントが傷害容疑で書類送検されたことによります。かなかなかぞく第28話「未病改善ヒーローミビョウマン」の巻にキャラクター及び声で出演していたそうです(書くのも恥ずかしいような言葉が並びます)。
この件ではタレントの事件対応とともに、「ミビョーマン」などと言う意味不明のキャラクターを多用する広報のあり方に、批判が集まりました。
「『未病』の言葉の普及に何年かかっているのでしょうか。この言葉が仮に普及したとしても、県民の健康増進や生き生きとした暮らしが保障されるわけではありません。こんなことにお金やエネルギーを注ぐのではなく、貧困の改善や健康増進の具体的施策を促進させるべき」と、私はまたもや言わざるを得ませんでした。
この点では、他の会派も『未病』にこだわる県の姿勢を批判していますが、県は一向に改めようとしません。先の一般質問で、ヘルスケア政策を批判する私に知事がとても感情的対応をしたことを思い出しました。議会の多くが発している声に耳を傾けない知事と県政が異様です。(2018.5.16)