県立川崎図書館がとうとうKSP(かながわサイエンスパーク)西棟2Fに移転となってしまいました。
14日は再開館記念式典が行われ、私は川崎市内選出の県会議員としてご案内を頂きました。
出来上がったばかりのリーフレットは、「ものづくり情報ライブラリー・神奈川県立川崎図書館」と銘うたれています。
ものづくりは大事にしたいと心から思っていますが、ものづくり情報ライブラリーなどと名付け、企業支援特化の傾向がより印象付けられることが、図書館としてはとても残念に思えます。
企業支援に特化するのではなく、あくまでも市民に根づいた図書館として存在してほしいと思います。産業分野の蔵書が分厚く蓄積された特色を持つことと、企業支援に特化するという事は違います。
また、年間1億4千万円の賃借料を払って間借りするのではなく、独自の建物を維持し、市民の文化的拠点として役割を果たしてほしいと思っています。
建物の一部を借りる方式は、管理上の制約を負いがちです。図書館の機能がそれにより阻害されないか危惧します。
今回の結論はこれらの点からもとても残念です。
内覧会は時間の制約もあり、充分には見ることができなかったのですが、やはり天井も低く、狭く感じられました。先日、視察で訪れた岡山県立図書館の開放感あふれる空間が頭に浮かびました。
スペースを、5つの機能(調査、新たな発想もたらす、交流、研究、議論)で分けています。でもこれも具体的に見ていくと、名付けるほどのものでもないかなと思いました。新たな発想をもたらすインスピレーション・コーナーなどもありますが、要は休憩コーナーですね、これは。
(調査のコーナー)
(インスピレーション・コーナー)
入りきらなかった蔵書のゆくえも心配です。やはり少なくとも現有の蔵書が入る容れ物は用意すべきだと今も思います。
この日は多くの人が交錯し、落ち着いたやり取りもできませんでしたが、是非、また見せていただきたいと思います。(2018.5.14)