開催期間最終日の10日、第6回中原空襲展に行くことができました。
▼今年も、貴重な取り組みが続いています。
この空襲展をポイントとして、平和を学ぶ取り組みが着実に広がっています。ある小学校では、空襲体験を学ぶ場もつくられ、この会の方も講師になっています。幼稚園数園と連携した、平和を願う灯ろう流しなども行われています。
開催初日、「軍需工場の町川崎と学徒勤労動員」をテーマとした高校生の研究発表が行われています。
「展示会」にとどまらない取り組みが、「成長」し続けています。
▼それまでは軍需工場ではなかった企業も、軍事関連産業化を強いられ、中原区は田園風景の中に多くの工場を抱え、空襲の対象となっていきました。
それに伴い子どもたちの学童疎開も始まりましたが、一方で、勤労動員も行われています。
私が今回驚いたのは、中原区の工場に、青森をはじめ東北の子供たちが多く来ていたことです。13歳の子供たちが故郷から引き離され、焼夷弾が降り注ぐ遠い地で武器を作らされていたのです。
学童疎開の悲しい話も、多く聞いていたところですが、さほど年齢が違わない子供たちがこんな暮らしを強いられていました。どんなに心細い思いをしたことでしょう。
戦争は、想像を超えた「強制」を行う、としみじみ思いました。
▼展示が興味深いのはもちろん、会の方の熱心な説明に聞きほれて、会場では写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。
区の中で地元の歴史をまとめ上げ、平和への思いをつないでいく地道な取り組みに心から敬意を表したいと思います。