県議団は大涌谷にかかわり、箱根町の町議とともに継続的に取り組んでいます。
その一つとして、5日は、大山県議と共に大涌谷噴煙の影響について、調査と懇談を行いました。山田箱根町議の案内です。
▼最初に訪れたのは、強羅駅近くのお土産屋さん。
「温泉を以前のように出せば、ガスも普段通りになるのでは」「中国のお客さんも半分ぐらいに減っている」と困り切った表情。「せめてロープウェイを運行してもらえないか。ロープウェイから出なくても、景観楽しみながら大涌谷の状況が見えるし…維持管理にも役立つ」
▼途中、山田町議が車を止めたのは上湯。以前は出ていなかった箇所からガスが。噴煙の場所が移動しているといいます。
▼ 大涌谷ゲートには、立ち入り禁止の看板。9時~17時監視の方が立ち続けています。
▼ロープウェイは桃源台~姥子間が運行しています。それでも姥子駅は「例年の半分位の人出」と売店の方。ここでも中国のお客さんが中心です。
▼箱根ビジターセンターでは、箱根の地形と火山の歴史などお聞きしました。興味深かったのは、「御嶽山は長い間噴気もなく、硬い岩盤に覆われていたところに突然の水素爆発、大涌谷は常に噴煙を上げ表層も柔らかい。状況は全く違う。御嶽山の噴出物1200万トンに対し、大涌谷は120トン」というお話。噴火とか爆発とか、不用意に言葉が行き交っています。
▼午後の懇談は、多くの方に参加していただきました。寄せられた主なご意見をご紹介します。
【温泉供給の会社】
・供給温度を上げる為に全力を上げている。46度から53.6度まで上げることができた。
・規制区域があるためにどうしてもできない作業がある。
・必ず温泉を復旧させたい。そのためには規制を柔軟にしてほしい。
【住宅設備業】
・工事がどんどん中止になり、今や売り上げゼロ。
・地震もガスも今までだってあった。今回だけ特別なのではない。
・若い人たち60世帯以上が移転してしまった。
・ジオパークをめざしてはどうか。
【保養所A】
・御嶽山の爆発で人が一気に減った。
・今の状態は、私達にとっては普通のこと。特別な規制対象ではない。
・火山とともに暮らすには、共済制度が必要。
・国からの予算獲得を。
・規制などにかかわっては、温泉供給会社の意見をもっと取り上げてほしい。
【そば】
・ロープウェイが動いていないことが大きい。
・客は7割減。7~9月の稼ぎで、冬を何とか過ごしている。
【保養所B】
・宿泊希望があっても、温泉等整っていないので断っている。
・移転も考えている。
・特別給付金を作ってほしい。
・高い固定資産税を払うのがとても大変。
・いつ死んでもいいという気分。
【民宿】
・7年前からここに移り民宿を始めたが、計画がすっかり狂ってしまった。
【住民A】町行政は住民の意見を聞いてほしい。
【飲食業】
・9カ月収入ゼロ。給付金を作ってほしい。
・町も他の政治家もこんな場を一度も作ってくれなかった。住民の声を聞いてほしい。
【住民B】ロープウェイがダメならバスの活用を。
【住民C】
・先が見えずふさぎ込む日が続いている。
・新しいコースでロープウェイを設置してはどうか
【住民D】町と国の対応をしっかりさせることが必要。
▼切実な声を少しでも改善につなげることが、私たちの仕事です。県政を初めとして国、町に必要な対応を求めていきます。