君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
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神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

代表質問の報告~その1 |君嶋ちか子|神奈川県議会議員

2023年2月21日

●任期最後の共産党県議団の代表質問は井坂しんや議員が行いました。すべてはとても掲載できませんので、一部を抜粋および文章の省略を行いながらお知らせします。今回の続きは次回で。

●【生活保護について】

井坂;昨年12月に厚生労働省は生活保護費の引き上げを発表。神奈川においては、子どものいる世帯で1.5%~6.6%の引き上げとなっていますが、75歳以上の世帯では0%~0.6%にとどまっています。

この見直しは、5年に1度厚生労働省の独自調査を基に判断しています。調査は生活保護を利用していない低所得世帯の生活水準と均衡を図るとしていますが、低所得世帯の生活水準が下がったと言うなら、生活保護を削るのでなく低所得世帯の生活を支援することが必要です。

前回の生活保護費の改定以後、全国で生活保護費の引き下げは憲法違反とした「生存権裁判」が起こされ、東京地裁、大阪地裁、熊本地裁、昨年10月には横浜地裁、今年2月10日には宮崎地裁でも生活保護費の引き下げは違法との判断が下されています。

さらに2022年12月の消費者物価指数は、5年前の2017年との比較では3.7%上昇し、前年同月比では、穀類が9.6%、生鮮魚介類が16.2%、電気代21.3%、ガス代23.3%と急激な上昇です。さらに、2月には5500品目の値上げ、6月からは東京電力が平均で29.3%の電気代値上げを申請しています。

知事は、生活保護費の引き下げが違法とされた裁判結果をどのように受け止めているのか見解を伺います。調査の見直しを求めるとともに消費者物価の上昇率に合わせた生活保護費の引き上げを国に求めるべきと思いますが、見解を伺います。

知事;県としては消費実態の調査は国の責任において適切に実施するものであり見直しを求めることは考えていませんが、今後示される生活保護基準についてはその詳細を確認した上で検討してまいります。

井坂;私たちは、冷房器具・クーラーの購入を、生活保護費の対象にするよう求めてきました。すべての生活保護世帯が冷房器具を購入できるように生活保護費の支給対象とすることや電力需要に見合った夏季加算などを国に求める必要があると思いますが、知事の見解を伺います。また、国が実施をしないのであれば、県として対応を図る必要があると思いますが見解を伺います。

知事;平成30年度から保護の開始時や転居時に冷房器具が設置されていない場合は購入費用の一部を支給することができるようになりましたが、故障などにより器具を更新する場合は、生活保護費の対象になっていません。 夏場の猛暑が続く近年では冷房器具は必須であり、買い替えなどへの対応は、夏季の光熱費とともに生活保護制度に反映させる必要があると認識し、県は冷房器具の更新や夏季の光熱費について保護費で支給するよう国に意見を提出しています。

なお生活保護基準や制度の運用については国の責任において定めるべきことから、冷房器具の購入に県の助成は考えていませんが、低所得の方が冷房器具を購入する際には無利子の生活福祉資金も活用できますので、こうした制度をお知らせしてまいります。 生活保護が実態に即した制度となるよう今後も国に改善を求めてまいります。

  

●【安全保障と基地問題について】

井坂;政府は、12月16日に安保3文書の改定を閣議決定しました。専守防衛を投げ捨て、敵基地を攻撃できる能力を自衛隊が保持することや、防衛費を大幅に増やしトマホークなどのミサイルを購入するなどの内容です。

これは、2015年の集団的自衛権を認める安保法の制定に続き、自衛隊を日本の防衛とは関係なく米軍と一緒になって軍事行動を行うことができるようにするものです。とりわけ、神奈川には米軍基地だけでなく、自衛隊の施設も多く、米軍との一体化、敵基地攻撃能力を持つことは今まで以上に県民に危険が及ぶと考えられます。

敵基地攻撃能力の保持、米軍と一体化した集団的自衛権の行使などについて、知事の見解を伺います。また、国の政策変更に伴って神奈川県民の安全や安心などについてどのような影響が及ぶか見解を伺います。  

知事;昨年12月岸田内閣は新たな国家安全保障戦略・国家防衛戦略・防衛力整備計画のいわゆる安保3文書の改定を閣議決定しました。我が国への侵攻に対する抑止力の強化を内容とする今回の改定は国民の命と平和な暮らしを守るという国の最も重要な責務を果たすため出されたものと受け止めており、県民の安全安心の確保にも寄与するものと認識しています。

県としては万一の事態から県民の命を守るため、国や市町村と連携し避難施設の確保や情報受伝達の体制強化などにしっかりと取り組んで参ります。

井坂;1月11日に日米2プラス2が開かれ、横浜ノース・ドックに新しい部隊を編成することが公表されました。

1月30日の米軍司令官との懇談で知事は、「中長期では縮小・返還を求めていくが、今は受け入れていくことになる」と容認する姿勢を示しました。

しかし、横浜ノース・ドックへの新部隊編成は明らかに基地機能の強化にあたり、安保3文書や日米2プラス2によると恒久的な配備になる可能性が高く、基地の整理縮小・返還を県是とする県として認めることはできないと考えます。知事は国や米軍に対して抗議し、撤回を求めるべきと思いますが、見解を伺います。  

知事;横浜ノースドックは市街地に所在していることから、周辺市街地や民間船舶等に影響を与える可能性もあります。

 2月7日県と横浜市を含む基地関係県市連絡協議会として、当該部隊の活動内容等について情報提供することや周辺市街地や民間船舶等への影響を最小化するよう対策を講じること等を国に要請しました。横浜ノースドックを含めた県内基地の整理縮小早期返還についても引き続き国に求めているところです。

さらに米軍に対しては11月30日の在日米陸海軍司令官との意見交換会で、情報共有の必要性について説明し、在日米陸軍司令官から国を通じて情報共有していくとの発言もありました。横浜ノースドックにおいて新編される部隊については、配備撤回等を求める考えはありませんが、今後も適時適切な情報提供や必要な対策の実施を求めるとともに、県内基地の返還等を国に働きかけて参ります。(2023.2.17)

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