●年が明け、さっそく賀詞交歓会が始まりました。
4日は、横浜船主会・横浜港運協会・横浜港ハーバーリゾート協会の三者主催の賀詞交換会です。
この日は、藤木幸夫横浜港ハーバーリゾート協会会長のあいさつに興味がありました。藤木さんは、みなさんご存じのようにカジノに反対をし続けた方。
期待通りのお話でした。
「92歳になった。でも静かな暮らしをしたいとは思わない、社会的なつながりはなくなることはない」との趣旨のお話からはじまり、「カジノは山中市長がきっぱりと止めてくれて本当に良かった」と。
「私はカジノが強行されたら、死ぬ気でいた。これは本気で家族にも伝えてあった。そうなればここに立つことはなかった」
この後、横浜港や横浜市が国内にとどまらず、世界からどんなに愛されているかを語りました。これはとりもなおさず藤木氏の横浜に対する愛情の吐露でした。だからカジノは許せなかったのです。
●これらは特に新しい話ではないのですが、並み居るカジノ推進勢力を前にして、堂々とこれを語るところに私は感じ入りました。自民党はじめ各政党・会派、横浜市議会のカジノ推進会派、財界人等々、どんな気持ちで聞いていたのかはわかりませんが。
もちろんカジノを止めたのは、市長だけの力ではなく多くの市民の力です。住民投票をさせる取り組み、カジノ反対の市長を当選させ支える取り組み等々が思い出されます。同時に影響力を持つ藤木氏の存在は、どれほど大きかったことか。
●藤木氏がこれほど、横浜への愛を語り、カジノを断念させた山中横浜市長にエールを送っていたのに対し、横浜市長がカジノに一言も触れていないことがまた印象的でした。
市議会で散々苦労したカジノ推進派への配慮でしょうか。私は横浜市長の議会での対応に直接接していないので、微妙な加減はわかりませんが。
鮮やかな対比を見ることとなった賀詞交歓会でしたが、カジノをやめさせて本当に良かった!
横浜にカジノは似合わない!住む人たちがカジノで破綻する姿も見たくない!と改めて。
大阪などまだカジノへの幻想を断ち切れない自治体にも、藤木氏の魂込めたお話聴かせたいものです。(2023.1.4)