●「女性による女性のための相談会@かながわ」が10月29日開催されました。神奈川では初めての取り組みです。
私も実行委員会に参加していましたが、決算委員会進行中という時間的な制約もあり準備段階ではお役に立てず、当日も半日のみの参加でした。
*主催:労働組合・市民団体・弁護士会など女性有志による実行委員会
*後援:神奈川県・横浜市・県弁護士会・県社会福祉協議会・横浜市社会福祉協議会
*相談(労働・生活・DV・家庭・健康・妊娠出産など)と女性の生活必需品の配布(食料品・生理用品など)
*対応言語:日本語・英語・ベトナム語、手話
*実行委員会78人+当日ボランティア16人
●実行委員会まとめを主旨抜粋で紹介します。
【相談の概要】
*件数:31件
*内容:生活困窮、労働、家族問題など。
*物価高の影響(生活保護費が物価高に見合わない、生活がさらに苦しく、など)が大きい。
*女性が構造的差別(年金や賃金、学業の機会、性別役割分業に基づく家事労働・ケア労働の押しつけなど)の中にあることを示す事例多くあり。
【いくつかの事例】
*職場でモラハラ・セクハラ・パワハラを受け続ける。
*親から受けた傷により、よくパニックを起こす。カウンセリングを受けたい。
*障害者年金受給中。話せる相手は精神科医だけ。
*借金を残したままDVをする夫が出ていった。ローン返済が困難。
*10年勤務した会社から解雇され、係争後復職したが病気を発症。
*休職中で生活費が足りないため、受診をやめている。
*話し相手が欲しかった
【相談者のコメント】
*温かく迎えられ嬉しい。(同趣旨多数)
*セクハラを許さない社会に。
*元気になれた(多数)
【特に喜ばれた配布物】
日焼け止め、入浴剤、ハンドクリーム、トイレ消臭剤、制汗剤、歯ブラシ、果物
●私は午前のみの参加だったため、一人の方の相談しかできなかったのですが、職場にいじめが蔓延していることを、改めて思い知らされました。
この方は、現在の職場、前職、その前の職場でパワハラ・セクハラを受けています。私にはストレスの多い職場や社会の中で、これらの加害者は、他の弱者をいじめることで自らのバランスをかろうじて保っているように思えました。
理由もなく勤務時間を減らされ、社会保険からも外されるという明らかな不利益扱いもあり、精神的にかなりのダメージを受けています。
またこの職場は、神奈川県からの指定管理を受けている団体であることも辛いことでした。
●これらの解決が困難なのは、問題解決のために動くと、抵抗やさらなるいじめが予想されることです。本人がこれらの軋轢と闘う覚悟がなければ、容易には是正できないという実態があります。
このケースについても、ご本人がどこまでの対応を求めるかによって、対処は変わります。生活があるからやめたくはない、でもしんどい日は続く、この状態を変えるエネルギーを持ちうるかという葛藤が続きます。
やめればいいのかというと、安心して続けられる職場が新たに見つかる保障もない、というのが現状です。三つの職場で続いたハラスメントがそれを示しています。
大変な思いをされてきたこの方には、「辛い状態が続き絶望するような状況もあるけれど、一方で今日のような相談会が実施されている。正義をつかみ取ろうとする人もいっぱいいる。あなたの気持ちが定まれば具体的な取り組みもある程度は考えられる」と、私の連絡先と合わせて伝えました。(2022.10.29)