君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

初質問

2015年5月22日

20日に議長により常任委員会の指名が行われました。私の所属は「産業労働常任委員会」です。

県議団_委員会

21日(木)はその常任委員会の初日。議題は「箱根噴火にかかる対応」と「かながわグランドデザイン 実施計画 プロジェクト編(素案)」について。「グランドデザイン」は県政運営の基本的指針を示すものとされています。

県の常任委員会の発言・質問は会派の勢力順に行われます。そして、今回は一人当たり回答含めおよそ15分という制限があります。(これらは今後の課題ですが)

箱根噴火の問題について、各会派から出された質問・要望は、1)正確な情報の発信 2)安全性の確保 3)危険地域以外の観光地などに経済的被害が及ばないようにという点に収れんされます。

私は、箱根噴火の問題は他会派から既に指摘されているので、「グランドデザイン」における雇用問題に絞りました。

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(クリックすると拡大されます)

 質問の一つ目は 雇用にかかるプロジェクトのねらいが「産業を支える人材の育成・就業支援の充実・外国人人材の育成活用」とされていることについて。県民の切実な課題にこたえるべき県政が、長時間過密労働・賃金の低下・非正規雇用の増大による雇用の不安定化などには触れず、大きな柱として「外国人人材」をあげていることについてただし、「外国人人材の活用」の前にやるべき切実な課題を指摘しました。

質問の二つ目は 女性の活躍推進のためとして「外国人家事支援人材の受け入れ」を挙げていることについて。多くの働く女性にとっての困難は、長時間労働や保育施設の不備、賃金格差、そして男女役割分担論に基づく過大な家事負担、などです。「家事支援人材の雇入れ」などは、多くの女性にとって現実的な支援策にはなり得ません。しかもなぜ「家事支援人材」が「外国人」なのか。

質問の三つ目は 介護人材の不足に対処するものとして「外国人看護師・介護福祉士の確保」を挙げていることについて。介護労働者が定着しないのは、仕事がきついにもかかわらず労働条件が極めて低いことによるものです。その状態を放置して外国人労働者で埋め合わせを図るというのでは、外国人労働者をどのように評価しているのかという問題にもなります。安易な導入は外国人労働者にとっても県内の労働者にとっても、プロジェクトが掲げる「一人ひとりが輝きながら働ける神奈川」とはほど遠い状態を招きます。

この「グランドデザイン」なるものは、多くの県民が直面している問題を捉えていないために、目新しさに終始したり、国家戦略特区構想や国の政策に引きずられたりの結果として、骨格が極めて脆弱です。

私は質問とともに、多くの労働者や女性が直面している課題を把握し、その課題に応える政策策定を求めました。県民の暮らしと働き方をしっかり踏まえるべきです。(2015.5.21)

 

参考) —————————————————

『かながわグランドデザイン 実施計画(素案)』は県のHPに掲載されています。http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f4895/p898254.html

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