●7月28日、東京都の新型コロナウイルス感染が3117人、神奈川県が1051人という衝撃的な数字が発表されました。それぞれ3000人、1000人を超えるのは初めてとなります。
この事態を受け、日本共産党神奈川県委員会と県議団は、急きょ「オリ・パラの中止を国に求めよ」と知事に申し入れを行いました。
28日から連絡を取り合い、案文については29日朝から集まり議論を行いました。
これまでも多くの場面で求めてきましたが、この急増の中で、「今こそやめよ」と心から願い、改めて申し入れたのでした。
緊急事態宣言を効果的に機能させるためには、絶対に必要な要素だからです。
●以下に要請書を貼ります。(2021.7.29)
神奈川県知事 黒岩祐治 殿
日本共産党神奈川県委員会
委員長 田母神 悟
日本共産党神奈川県議会議員団
団 長 井坂 新哉
政府に対して、緊急事態宣言の発出要請と一体に、東京2020オリンピック・パラリンピックの中止を求める要請
新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。
7月28日現在の新型コロナ感染者は、全国で9,576人と過去最高になり、神奈川県でも1,051人と初めて1,000人を超え、東京では3,177人といずれも過去最高となりました。
県内の医療状況を見ても、7月3日と7月28日を比較すると、入院している中等症と軽症の患者は2倍となり、自宅や宿泊施設での療養者も3倍となっており、中等症の受け入れ病院では、すでに入院を断るケースも出ているとのことです。このまま推移すれば、医療崩壊になることは目に見えています。
この感染拡大について、28日の衆議院内閣委員会で、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長は「医療のひっ迫がすでに起き始めている」との認識を示しました。また「人々にしっかりとした危機感を共有してもらえるメッセージの出し方と感染状況に相応しい効果的な対策を打つこと」が必要とも述べています。
これまでの検査数や休業要請した事業者への補償の不十分さ、ワクチン接種の遅れなどから、長引く自粛要請にもう我慢の限界として、外出自粛要請に応じない人が増えています。
また、東京で緊急事態宣言が発出されている中、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が強行されました。
人の流れを抑制すること、飲食店には酒類の提供停止まで求めていながら、海外から多くの選手と関係者を迎えることは、あまりにも矛盾した対策です。
さらに、菅首相は、現在の感染拡大の中であっても、オリンピックの中止の選択はないと述べるなど、国民の命と安全よりもオリンピックを優先する姿勢を示していることは、断じて許すことはできません。
知事は、過去最高の感染者数を受けて、千葉県、埼玉県と一緒に政府に対して緊急事態宣言の発出を要請するとのことですが、強い危機感を県民に示し、宣言を有効に機能させるためには、オリンピック・パラリンピックの中止ことこそ一番効果があると考えます。
よって、政府に対して、緊急事態宣言の発出を要請することと一体で東京2020オリンピック・パラリンピックの中止を要請するよう知事に求めるものです。