●気候変動による酷暑、コロナ感染症予防のためのマスク着用を初めとした制約等々で、今年の夏はとりわけ過酷です。40度近い気温が連日報道されました。
それらを反映して、熱中症に関連する数字は、過去最高が続きます。
消防庁によると、7月16~22日の1週間だけで、熱中症で搬送された人の数が、全国で2万2647人という驚くべき数字。この集計方法による2008年以降で最多を記録しました。命を落とす方も最多を更新し続けています。
全体の46.5%が65歳以上の高齢者だといいます。
●今や災害というべき現象です。神奈川県においても8月17日~23日で685名が救急搬送の対象となっています。昨年同時期の1.5倍という事です。
室内で熱中症にかかる例が多いといわれ、連日テレビが、クーラーの使用を呼び掛けています。
クーラーの設置が無かったり、クーラーを使用せずに亡くなっている方も多いのですが、使用を控えるのは、主に経済的理由です。(「体が冷えていや」という声も少なからず聞きますが)
低年金自体の改善も必要ですが、主に生活保護世帯に関わり、クーラー使用が可能となるよう神奈川県に申し入れを行いました。
●申し入れ内容は次の通りです。
1 生活保護利用者において、2018年以前のエアコン設置者にも設置費を支給するよう国に求めること。
(2018年4月1日以降、一定の条件を満たす場合にクーラー購入・設置費が認められるようになりました。最低限の生活維持に必要と認められたのですが、それまでは、ぜいたく品とされていました。エアコン設置に際し、購入設置費が支給されるようになったのは前進ですが、対象が4月以降の購入設置者に限られました。)
2 生活保護利用者で、支給対象外の人に対し、県が補助を行うこと。
3 生活保護利用者において、エアコン修理費も、設備維持費として支給を行うよう国に求めること。また夏季加算の復活を求めること。
4 65歳以上の住民税非課税世帯に対しても、エアコン購入費や修理費、電気代について、県が補助を行うこと。
5 小中高等学校において、水分接種について不適切な指導を行わず、児童生徒の安全第一の指導を徹底すること。
(授業中の水分補給を禁止している例があります。保護者からの訴えもありました。)
●過酷な夏とコロナ感染症の対応に追われているうちに、台風の季節も廻ってきました。自民党総裁選のさなか、候補者である菅氏は、「自助、共助、公助」を強調しています。「最後に国が助けます」と偉そうに言っていますが、自助ではいかんともし難いことがあちこちに溢れています。
「税金を施す」といわんばかりの態度は、本当にやめてもらいたいものです。勘違いも甚だしいですから。「憲法を勉強し、出直せ」といいたいところです。 (2020.9.2)