●2020年第1回定例会は最終日を迎えました。この日は、議案、請願等に対する討論を行います。今回は大山議員です。
私達は、災害復旧・防災対策、私立学校等生徒学費補助金の拡大、児童相談所の体制強化、県立特別支援学校ケア体制の強化、等の前進面は評価しつつ、補正予算関連を除く46議案のうち、問題点のある10議案について反対の立場を示しました。
●予算案について真っ先に反対せざるを得ないのが、カジノを応援する知事の姿勢です。横浜のパブリックコメントでは、94%の市民がIRに反対しています。弊害や問題点が様々指摘され、これだけ多くの市民が反対しているとなれば、自治体として推し進める大義はありません。カジノで負けた人のお金を、財源の当てにするなど、自治体の姿勢としてもあまりに不健全です。
●その他にも、格差広げ生徒の可能性を狭めてしまう県立高校改革、県民の健康には実効性を発揮しないヘルスケアニューフロンティア政策、カジノ誘致も包含した企業誘致策セレクト神奈川NEXTなど含む新年度神奈川県一般会計予算に反対しました。
●新年度国民健康保険事業会計予算についても反対しました。この保険制度は、事業主負担がないため保険料が高くて払えないという悲鳴が上がっています。にもかかわらず保険料引き下げのための自治体の努力をマイナス評価とするなど、さらに保険料引き上げに繋がる手法が用いられようとしています。
私達は保険料引き下げのために国に1兆円の支出を求めています。また保険者努力支援制度についても、被保険者の健康に貢献できる運用を県に求めています。
●市町の負担を増やす新年度神奈川県流域下水道事業会計予算、公共の水道を箱根地区包括民間委託として進める新年度水道事業会計予算などにも反対しました。
水道は、命を守る極めて公共的な事業です。世界では、民営化の弊害が明らかとなり再公営化の動きも出ています。私達は、決算委員会などでも度々包括委託をやめるよう求めています。
これらの議案について、共産党除くすべての会派が賛成しました。(一般会計予算については大志会も反対)
●請願採択については、「核兵器禁止条約」の批准を求める請願は、共産党と神奈川ネットのみの賛成で、不採択。
他の会派の方々、核兵器を認めるのでしょうか。
●国に求める内容盛り込んだ意見書については、共産党の「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める」意見書案が全ての会派の反対という結果。これについても大きな疑問。なぜ反対なのかその理由を問いたいところです。
一方で、自民党提案の「選択的夫婦別姓制度についての議論を求める意見書案」については、全ての会派が賛成。
共産党は反対しました。その理由は、もはや「議論」の段階ではなく「実施」の段階との判断が一つ。二つ目には自民党案の中には「慎重な議論を求める」とのくだりがあることです。過去に、法務省が別姓制度の法案を出す直前にまで至った経緯もあります。この流れの中で「慎重な議論」というのは、逆の役割を担う可能性があります。
●実に様々な思惑が交錯するものです。でも議案・請願・意見書などすべてを通じて、私たちの判断基準は明確です。住民の暮らしを支え、民主主義に貢献するものであるか否かです。つまり、内容以外の駆け引きに左右されることはありません!これは私が共産党の議員であることをうれしく思うことの一つです。(2020.3.25)