君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

かながわアートホールの貴重な役割

2018年10月16日

かながわアートホール(横浜市保土ヶ谷区)を訪れました。ここは、国際文化観光・スポーツ常任委員会が委員会視察を行っていますが、日本共産党委員は、実質的に排除されているため、改めて会派視察として訪問したものです。

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●9月の本会議で、他会派がこの施設利用について質問した時の知事の答弁が忘れられません。
「当時、私は就任間もなくて、この施設を見ていなかった(のでよくわからなかった)」私はこの言いぶりにぎょっとしました。
あの県有施設と補助金を根こそぎ廃止しようとした悪名高き「緊急財政対策」(神奈川臨調と言われました)。それをこんな言葉で片づけられるほど安易に決め、今もケロッと言い訳するのかと怒りと呆れ!です。

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●本題前の思いが長くなりましたが、1991年に竣工したこの建物、広い公園の中に立つ素敵な建物でした。
ホールと5つのスタジオがあり、かなフィルの練習・演奏会とともに、市民の音楽活動の場として、高い利用率(室により70.8~96.5%)を維持しています。
登録団体3000。地元高校・中学校の演奏会場にもなっています。
音楽活動をしている方からは、練習場が少ないという苦労話はよく伺っており、規模に応じたスタジオが用意されている施設は川崎にもほしいなと思いました。

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●練習だけではなく、子どもを対象とした企画や、かなフィル(神奈川フィルハーモニー交響楽団)のカジュアルコンサートなども企画されており、市民が身近に音楽に接する場になっていると思いました。
かなフィルの公開リハーサルもあり、見学ギャラリーから見学できます。この日もイヤホンをつけながら、熱心に練習に見入る方がいました。音をつくる過程に興味がある根強いファンもいるそうです。
音楽情報コーナーは、CD・DVD・文化芸術雑誌を利用できます。ガラス張りで、気持ちよく広がる樹木と空を眺めながら、座っていることができます。ここでもこんな施設が近くにほしいなとおもいました。
何故、このような市民が活用する素敵な施設を手放そううとしたのか、理解に苦しみます。

●かなフィルの方にも練習の休憩時間にお話しを聞きました。
*練習場として確保できるので助かっている(予約は早くとれるが、利用料金は同じ)。
*楽譜庫、楽器庫があるのでありがたい。これがなければ、楽器の移動に多額の費用と労力を要する。ロッカーがあるとさらに助かる。
*練習場が度々変わるならば、その環境に合わせて毎回楽器の調整を行う必要が生じ、演奏に著しい影響がある。同じ練習場が確保されているのはありがたい。専用ホールを有し、練習と同一の場で本番演奏を行えればベスト。それが可能な自治体もいくつもある(札幌・京都・大阪・金沢、等々)。
*問題点としては、風の音が演奏中に入って来ること(搬入口から?)。

●音楽活動の拠点として、あるいは身近に音楽に触れる場として市民に愛され、かなフィルの練習に欠かせないアートホール。
知事は本会議答弁で「かなフィルは本県を代表するプロオーケストラであり、演奏技術の向上のために練習の場を確保することは大事」といいながら「年間110日のかなフィルの優先利用の上限日数を減らす検討をする」といい「こんな立派なホール、かなフィルのためにだけ使っているのか、冗談じゃない」「マグカルの拠点にしていきたい」とも言っています。
事実にも反する矛盾に満ちた答弁です。

●活性化と称して、組織や施設を翻弄(ほんろう)するのは、やめてほしいと思います。ここはマグカルなどと言う訳のわからない造語に振り回されず、地域に根づいた貴重な場として維持したいと思いました。
かなフィルの練習の場であることはもちろん、この地域の子ども達は音楽の楽しさを知り育っていったと思います。また音楽を愛する人たちにとっても無くてはならない基地だと思います。(2018.10.10)

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