君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

バーバラ・リー、コスタリカ、そして日本国憲法

2017年6月6日

●今年の「平和をきずく市民のつどい」、記念講演は伊藤千尋さん。
世界の息吹を知る伊藤さんのお話しは、世界を駆け巡った気分でした。

●いきなり「立憲主義ではなくなった国を知っていますか?」と切り出しました。その答えは「9.11後のアメリカ」でした。1日中、国民を鼓舞する音楽が流され、星条旗が掲げられ、「ブッシュに反対する奴は出て行け」の声が飛び交ったそうです。

 そんな中で、ただ一人大統領に軍事行動の権限を与える決議に反対した、それがバーバラ・リー議員でした。
当時、朝日新聞の記者だった伊藤さんが「勇気の源は何ですか」と聞いて、返ってきた答えは「憲法」でした。「憲法が議会に何を求めているか、議員は大統領を監視する役割を持っている」と語ったという事です。
リーさんは、直後は圧倒的なバッシングを受けましたが、その後の選挙で対立候補の4倍という驚異的な支持を得たそうです。

●続いて、アフリカの沖、カナリア諸島9条の記念碑があるという話。ここには、平和を考える広場「広島長崎の広場」もあるそうです。トルコにも同様の碑があるとのこと。凄いですね、9条の精神が思わぬところで評価されているんですね。
日本国内にも14の9条記念碑があることを初めて知りました。

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●三つの戦争を終わらせたコスタリカのアリアス大統領、「社会を発展させるには、教育にお金を使うこと」と。日本と同じ平和憲法をつくったコスタリカでは、軍事費を教育費に回し、「兵士の数だけ教師を」を合言葉に、小学校から大学まで教育の無償化を実現しています。国家予算の約3割が教育費。もちろん医療費も無償。

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 コスタリカの道ですれ違っただけの女子高生へのインタビューも圧巻。
「武器を持たない平和憲法の下で、侵略されたらどうするのか」と伊藤さんが問うと、彼女は、過去30年間コスタリカが世界の平和のために何をしてきたかを滔々(とうとう)と語ったそうです。そして「この国を攻めるような国があったら、世界が放っておかない。私は、歴代の政府がやってきたことと、コスタリカを誇りに思う」と。

 教育の大切さがよくわかります。偏狭な愛国心の押し付けではなく、人類の普遍の原理を踏まえた歴史を正しく学ぶことにより、国に対する誇りと愛は自然に湧いてくることを教えてくれています。

 コスタリカは小学生でも、違憲訴訟ができる国です。その訳は、訴訟費用がかからない事、訴訟書類はメモ程度と言っていいほど簡便なこと、小学校入学と同時に「あなたは愛される権利がある、もし愛されていないと思ったら憲法違反として政府の政策を変えることができる」と教えられることだそうです。

●韓国の大統領を退陣させた市民運動も鮮やかでした。ネットで広がり、集会は常に歌とともに。今回最も歌われたのは「下野ソング」だそうです。

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●遠い国で記念碑が作られる日本国憲法、その価値を最も知らない日本の首相から守りきり、憲法がもっともっと生かされる国にしなければいけません。(2017.6.4)

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